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» 2011年07月26日 08時00分 UPDATE

山形豪のノルウェー紀行:自然エネルギー大国のフィヨルドを行く (1/2)

ノルウェー南西部には風光明媚なフィヨルドが多数存在する。中でも、ベルゲンの街に比較的近いハダンゲル・フィヨルドは人気のスポットだ。

[山形豪,Business Media 誠]

 太古の昔、スカンジナビア半島は無数の氷河で埋め尽くされていた。最後の氷河期と呼ばれる時代の話だ。これらの氷河は、とてつもなく長い年月をかけてゆっくりと岩盤を削り取り、U字型の深い谷を作っていった。

 約1万年前、地球の気候がより温暖になったことによって氷河期は終焉を迎え、地表を覆っていた氷の大部分は融けて海へと流れ込んだ。その結果海面は上昇、氷河が削った谷の多くが水没して、陸地の奥深くまで続く狭い入り江を形成した。

 これらの入り江を「フィヨルド」(Fjord)と呼ぶ。従ってフィヨルドは湖ではなく、海の一部である。

ノルウェー紀行 なだらかな斜面が特徴のハダンゲル・フィヨルド

ハダンゲル・フィヨルドとウレンスヴァン・ホテル

 ノルウェー南西部には風光明媚なフィヨルドが多数存在し、世界中から観光客を惹きつけている。中でも、ベルゲンの街に比較的近いハダンゲル・フィヨルド(Hardanger Fjord)は人気のスポットだ。初夏、なだらかな斜面にはリンゴやプラムなどの果樹が花を咲かせ、静かな水面と相まって、正に牧歌的と呼ぶにふさわしい光景が訪れた者の心を和ませてくれる。

ノルウェー紀行 ハダンゲル・フィヨルドの畔に建つホテル・ウレンスヴァン
ノルウェー紀行 ホテルの近くにあった古い教会
ノルウェー紀行 そこかしこでリンゴの木が花をつけていた

 そんなハダンゲル・フィヨルドの畔に静かに佇む老舗ホテルがある。1840年代の創業以来同じ一族によって経営され、ノルウェーの王族を始め多くの著名人に愛され続けているホテル・ウレンスヴァン(Hotel Ullensvang)だ。

 落ち着いた雰囲気のロビーにはハダンゲル地方特有の装飾を施した家具や調度品が置いてあり、伝統文化がしっかりと息づいている場所であることを感じさせてくれる。また、部屋からの眺めは素晴らしく、バルコニーの向こうにはハダンゲル・フィヨルドの大パノラマが広がっている。何とも贅沢な話である。

ノルウェー紀行 伝統的な装飾を施した調度品が特徴的なロビー
ノルウェー紀行 派手さはなく、居心地の良い客室
ノルウェー紀行 早朝、部屋のバルコニーから見たハダンゲル・フィヨルド

 旅の大きな楽しみである「食」の点でもウレンスヴァンは定評がある。ビュッフェ形式のレストランでは、ノルウェーの伝統料理が楽しめるほか、有名シェフが腕を振るうアラカルト・レストランもある。

 また、バーではウレンスヴァン・スペシャルと命名されたご当地カクテルを出してくれる。ウオッカをベースとし、この地方特産のリンゴジュースにシナモンを加えたもので、非常に美味である。ハダンゲル地方はノルウェー最大のリンゴの産地で、ジュースのほか、地場産のシードルなども有名だ。

ノルウェー紀行 食堂の窓からもフィヨルドが見渡せる
ノルウェー紀行 「ウレンスヴァン・スペシャル」を作ってくれるバーテンダー
ノルウェー紀行 館内に幾つかあるラウンジの1つ

 館内には、読書エリアやテーマカラーの違うラウンジがいくつもあり、静かにバカンスを過ごしたい人には最高の空間となっている。また、屋内テニスコート、スカッシュコート、温水プールなど、室内設備も充実している上、ホテル周辺ではトレッキングやサイクリング、釣りなども楽しめるので、アウトドア派の人でも飽きることはないだろう。

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