SQは高いが週末の手仕舞い売りに押されて上値も限定的清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年07月08日 15時59分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 10137.73円 △66.59円
売買高 17億8477万株
売買代金 1兆2604億2000万円
値上がり銘柄 863銘柄
値下がり銘柄 601銘柄
騰落レシオ 138.96% △10.84%

日経平均

米国株高を受けて買い先行、SQは高いが週末の手仕舞い売りに押されて上値も限定的

 米国株が引き続き堅調となったことやオプションSQ(特別清算指数)算出に絡む買いも入り寄り付きから大幅高となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も引き続き買い越しと伝えられたこともあり、積極的に上値を買い上がる動きはなかったのですが、案外値持ちの良い展開となりました。指数は値持ちもいいものの、物色対象は相変らず絞り切れず、盛り上がりに欠ける展開となり、週末の手仕舞い売りに押されるものも散見されました。為替も大きな動きはなく、米国での主要な経済指標の発表を控えた週末ということで買い難い状況となりました。

 後場は一段と動きに乏しい展開となりました。週末の午後とあって手仕舞い売りはみられるのですが昨日までの上昇のなかで買い戻しは一巡となった感もあり、前場の安値を下回るような場面でも買い気は盛り上がりせんでした。一方では売り急ぐ動きもなく、戻りかけては上値の重さを嫌気して売られるという状況で上げ幅縮小となりました。手掛かりに乏しい相場のなかで、昨日まで理由もなく値動きの良さで買われていたような銘柄は手仕舞い売りに押され、最後は見切り売りもかさんで指数は小幅の上昇に止まりました。

 小型銘柄も堅調ではあるのですが、盛り上がりに欠け、さがっていたものが買われ、買われていたものが売られるというような展開でした。売り急ぐ動きはないのですが、買い急ぐ動きはもっと少ないという感じでした。それでも東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は揃って堅調となりました。先物はまとまった売り買いは全くといっていいほど見られず、週末という割には最後までヘッジ売りも買い戻しもまとまったものはほとんどみられませんでした。したがって指数を動かすような場面もありませんでした。

 SQに向けて上昇となったものの、盛り上がらず、節目とみられる水準まで戻ったことで、ここからはいったん調整となってくるのではないかと思われます。目先的な過熱感もあり、売られ過ぎていた主力銘柄の水準訂正も一段落となってくるのではないかと思います。節目とみられる10200円〜300円水準まできたということもあり、再度下値の節目である9800円〜900円水準での底堅さを試すような動きになってくるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 上に抜けて来ました。大震災時の急落の窓を埋めるような格好ですが、RSIもストキャスティックスも高値圏にあり、移動平均線や基準線との乖離も大きく、いったん調整となってくるのではないかと思います。上昇が続く転換線や基準線のサポートを確認するような場面もあると思います。

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