水準訂正一巡感、手掛かり難で小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年07月05日 16時36分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9972.46円 △7.37円
売買高 18億2266万株
売買代金 1兆1028億6400万円
値上がり銘柄 669銘柄
値下がり銘柄 824銘柄
騰落レシオ 116.94% ▼8.22%

日経平均

米国市場が休場と言うことや日経平均の10000円乗せの達成感もあり、水準訂正一巡感、手掛かり難で小動き

 米国市場が休場となったことや昨日までの急騰の反動から上値の重い展開となりました。利食い売りも嵩んで、売り先行で始まったものの外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が引き続き買い越し基調と伝えられたこともあり、寄り付きの売り一巡後は堅調となる場面も多くみられました。ただ、さすがに昨日までの大幅高の反動や日経平均が心理的な節目とみられる10000円を超えたことでの達成感もあって、利益確定売りを急ぐような動きもあり、上値の重い冴えない展開となりました。

 後場も値持ちは良いのですが積極的に買い上がるような動き、買い戻しや買い直しを急ぐような動きはみられず、前場同様に上値の重い展開となり、指数は小動きとなりました。個別銘柄のニュースや業績動向などへの反応も今一つという感じで、好材料に反応してもしなくても相場全体をけん引するような動きはみられませんでした。幕間つなぎ的に買われているものも散見されますが、相変らず物色対象も絞り切れず、指数を押し上げるようなこともありませんでした。結局最後まで売り買いどちらかに大きく偏るようなこともなく、方向感に乏しい展開となりました。

 小型銘柄も冴えないものが目立ちましたが幕間つなぎ的に買われるものもみられました。ただ、最後まで買い切るような買い方はみられず、指数の上値は限定的、冴えないものもみられました。二部株指数や東証マザーズ指数は軟調、日経ジャスダック平均とジャスダックTOP20は堅調となりました。先物はまとまった売り買いはほとんどみられず、散発的にまとまった売り買いが出て指数が動かされる場面もありましたが、追随する動きもトレンドとして認識する動きもなく、あくまでも散発的に動かされるだけという状況でした。

 世界的な景気鈍化懸念や金融不安などは薄れ、大震災の影響もある程度織り込みつつあるということで、売り急ぐ動きは少ないような感じです。ただ、一方で政局の混乱や欧州や米国の金融政策に対する懸念などはまだ残っており、買い急ぐ動きもなく、割安銘柄などを物色しても買い一巡後はぱたりと動きが止まってしまうようなことも多く、相場全体には盛り上がりに欠ける展開となっています。世界的な景気拡大の流れをもう一度どこかで見直してそこから買い直す、あるいは割安銘柄を探すということになって来るのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 明確な動きはみられず、今後の方向を示す動きは明日以降の動きに連れてということになりそうです。基準線や雲との乖離も大きいことやRSIは上値余地もあるのですが上昇が止まり、ストキャスティックスは高値圏からの調整を示唆しているようなことを考えると、明日の寄り付きが軟調となると、いったん雲のサポートを確認するようになるのでしょうし、高く始まるとあたらしいもみ合い水準を作るような上値を試す動きとなるのでしょう。

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