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» 2011年06月16日 11時51分 UPDATE

Go East! #02:老舗道具街に新風を。「釜浅商店」 (1/2)

東京の下町には、魅力的な商店が立ち並ぶ道具街・問屋街があちらこちらに点在している。調理道具街として長い歴史を誇る「かっぱ橋道具街」もその1つ。

[松浦明,エキサイトイズム]
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※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 東京の下町には、魅力的な商店が立ち並ぶ道具街・問屋街があちらこちらに点在している。調理道具街として長い歴史を誇る「かっぱ橋道具街」もその1つ。数軒の道具商と古物商から始まったその歴史は実に400年。今では調理・厨房備品に関するものなら何でもそろうといわれ、プロご用達の店々約170店舗がびっしりと軒を連ねている。Go EAST#02の舞台は、この歴史深い道具街で「良理道具」というコンセプトのもとに、思いがけないアプローチで新装開店を果たした「釜浅商店」だ。

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 明治41年に創業。釜の専門店として103年の歴史を誇る「釜浅商店」は、現在4代目の店主となる熊澤大介さんのもと、プロの料理人ご用達の庖丁や鋳物、調理道具を扱う専門店として高い支持を得ている。

 熊澤さんは、約1年前に「かっぱ橋道具街の生き残り」をかけて全面改装を決意。「キリン生茶」や「COEDOビール」「nana's green tea」のブランディングデザインを手がけたことで知られるエイトブランディングデザイン(代表:西澤明洋さん)の手によって、当初は想像もしていなかった一大リニューアルに踏み切ったのだ。

 リニューアルを終えたばかりの店を訪ねてみると、そこには道具街に心地よい威風を放つ“新生・釜浅商店”の姿があった。黒地に白の釜印の、キリリと粋な屋号をのれんに掲げ、ガラス張りの驚くほど開放的な外観は、この道具街に今までなかった清々しい空気を感じさせる。店内に一歩踏み込むと、そこにはさらに思いがけない光景が広がっていた。

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 直径1メートルほどの円形の積層材を三層に重ね、そのど真ん中を下から花のがくのような形状の鉄で支えて独立するように仕立てたユニークな形状のオリジナル什器は、店の内装を手がけた建築家・吉田昌弘さんの提案。「釜」をかたどったというその什器が店内に等間隔に並べられ、その上には鍋やフライパン、ボウル、料理用バットといった調理道具が所狭しと積み重ねられているのだが、什器が持つ独特の形状のおかげで、空間が圧迫感を感じさせることはない。

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 商品はサイズ違い・形違い・色違いと、多種多様にナインアップされているため、商品数はリニューアル前と変わらず約2000種にも上るという。店内の雰囲気はもちろんすっかり装いを新たにしているのに、老舗の道具店としての風格も十分に残されているし、どこか懐かしささえ感じさせてくれるという絶妙な塩梅だ。

 ちなみに熊澤さんに聞くところによれば、今まで什器として店内を構成していたエレクターをすべて取り払ったことが最大の変化で、あとは床や壁、什器などでも再利用できるものは可能な限り再利用しているそう。水回りなどを含めると大がかりにはなったものの、基本は極めてシンプルな改装だった。

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