閑散小動き、まちまちの展開清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2011年04月26日 08時36分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>9671.96▼10.25

<TOPIX>840.68▼1.50

<NYダウ>12479.88▼26.11

<NASDAQ>2825.88△5.72

<NY為替>81.84

イースター休暇と言うこともあり、閑散小動き、まちまちの展開

 週明けの米国市場はイースター休暇で欧州市場などが休場となっていることや、休暇を取っている向きも多く市場参加者が少ないなかで方向感に乏しい展開となりました。新築住宅販売が予想を上回るなど着実な景気回復は確認できるものの特に材料視することもなく、好調な決算を発表したハイテク銘柄などを改めて買い直す動きなどが中心となっていました。FRB(連邦準備理事会)議長の定例記者会見やFOMC(公開市場委員会)を控えて、様子見気分も強く、持ち高調整の売り買いが中心となり、指数に方向感は見られませんでした。

 決算発表などを見直し、景気回復を確認するような展開となっています。持高調整の売り、目先的な過熱感からの売りで上値を押さえ、ダウ平均は軟調となったのですが、売り急ぐようなこともなく、景気回復とQE2(量的緩和)後の金融政策などを見極めて行こうと言う雰囲気です。市場のセンチメントは悪くなく、米国債の格下げ問題や欧州財政不安、金融不安、中国など新興国のインフレ懸念や中東・北アフリカ情勢の緊迫化、日本の原子力発電所問題など問題は山積なのですが、企業業績の回復を確認しながら堅調な地合いは続くものと思います。

 個別には好調な決算を見直すような動きでインテルやアップルなどハイテク銘柄の一角が高くなりましたが、利益確定売りなどの持ち高調整が中心となるなかで、バンク・オブ・アメリカは堅調、JPモルガン・チェースは軟調と方向感に乏しい展開となりました。利益確定売りに押されてキャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)など景気敏感株が軟調となりました。原油先物が一時2年7か月ぶりの高値を付けたのですが軟調となったことで、エクソン・モービルなど石油株も利益確定売りに押されて軟調となりました。オーストラリアの鉱山を買収すると報じられたパブリック・ゴールドは金先物価格が堅調となったのですが大幅安となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は欧米市場が休場となるなかで方向感のない冴えない展開となりました。売買高も盛り上がらず、個別の材料に反応はするものの目先的な動きに終始しているようで、積極的な売り買いに乏しい展開となりました。週末のヘッジ売りの買い戻しは見られたのですが、外国人も売買ともに少なく、為替も円安気味ではあったのですが、輸出企業を物色する動きもなく、買い気に乏しい感じでした。

 米国市場はイースター休暇の続きと言うことで大きな動きはなく、為替も落ち着いていることから、日本市場も昨日に続き方向感に乏しい展開となりそうです。決算発表も始まりましたが予想されていた通り、大震災前の好調な業績と大震災以降の時が止まったかのような停滞、そして期が明けてからはどこまで大震災の影響を読んで行けば良いのか不透明感が強いと言うものになっています。世界的な景気拡大、景気回復の流れに乗りつつも、大震災の影響で乗り切れないと言うことでしょう。ただ、不安はあるものの為替の落ち着きもあり、大きな落ち込みも一時的と見て良いのではないかと思います。

 決算発表に敏感に反応して始まるのでしょうが、売り買い一巡後は落ち着いた動きとなるものと思われ、依然として9500円〜600円水準での底値固めと言う状況ではないかと思います。9700円台に入ると9800円〜900円水準の節目を意識して買い上がり難く、9600円を大きく割り込む水準まで売り急ぐ材料もないと言うことなのだと思います。物色対象も絞り難いのでしょうが、引き続き節電関連である、LED(発光ダイオード)関連や自家発電、太陽光発電関連や復興需要期待関連銘柄などが循環的に物色されるのだと思います。

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