引き続き「日本売り」で冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年04月07日 16時50分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9590.93円 △6.56円
売買高 22億2820万株
売買代金 1兆3875億4700万円
値上がり銘柄 557銘柄
値下がり銘柄 973銘柄
騰落レシオ 83.63% △4.36%

日経平均

引き続き外部環境への反応は鈍く、「日本売り」で冴えない展開

 米国市場は堅調、為替もさらに円安となったことから買い先行となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が金額は買い越しながらも株数が売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となるとじりじりと上げ幅縮小、冴えない展開となりました。大震災の影響が読み切れないことや原子力発電所問題、計画停電の影響などが懸念され、円安に反応仕切れず、売り急ぐ材料もない代わりに買い上がる材料も特に見られないと言うことなのだと思います。債券が売られ「日本売り」の様相が続いていることも買い手控え要因となったものと思います。

 後場は日銀の金融政策決定会合の結果が発表されましたが、資産買い入れ金額の増額が見られなかったことを嫌気する動きもあり、少なくとも買い要因とはなりませんでした。基本的にはこれまでの緩和スタンスは変えないと言うことなのですが特に材料視するということでもなく、復興需要期待にも結び付きませんでした。原子力発電所問題や計画停電の問題の先行きが見えてこないことには物色して良いもの悪いものもはっきりとせず、買い材料に乏しく、逆に大震災の影響をある程度織り込んで下落となっているところからは改めて売り直す動きも見られず、方向感のない展開となりました。

 小型銘柄は見切り売りも多く、買い手掛かりも少なく冴えないものが多かったのですが、幕間つなぎ的に値動きの良い銘柄を物色する動きもあり、ジャスダックTOP20は堅調となりました。東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均は軟調となりました。先物は明日の225mini先物とオプションSQ(特別清算指数)算出を控えてまとまった売り買いは少なく、終始方向感のない展開となりました。目先筋の小口の売り買いが中心で指数に絡んでの売り買いも少なく、SQへの思惑での売買もなく、方向感に乏しい展開となりました。

 こう着状態となりました。大震災の売られ過ぎ局面からは修正が終わり、修正しすぎた(?)ものは手仕舞い売りに押されると言う状況です。期末での外国人の買い戻しなどで振らされた分、ますます動きが取れなくなったと言うことなのでしょうが、ここからは大震災からの復興に絡んでどの程度業績に影響があるのかどうかを織り込んで行くことになるのだと思います。計画停電の状況などがつかめないうちは、「復興需要」に絡むものや「代替エネルギー」関連が循環的に物色されるのではないかと思います。大震災の影響が軽微となった銘柄で売られ過ぎた銘柄の修正もまだ続くのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 引き続き転換線のサポートを確認するような動きとなっています。ストキャスティックスは底値圏ですがまだ下値余地もあり、RSIは下向きになって下値余地もあることから、基準線のサポートも確認するような弱含みながら底堅いような展開となりそうです。

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