ナスダック指数は大幅高清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2011年03月25日 09時02分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<日経平均>9435.01▼14.46

<TOPIX>853.95▼7.15

<NYダウ>12170.56△84.54

<NASDAQ>2736.42△38.12

<NY為替>80.97△0.06

欧州市場の落ち着きや雇用指標の好転もあって堅調、ナスダック指数は大幅高

 欧州市場がポルトガルの問題や中東の騒乱にも関わらず堅調となったことや朝方発表された新規失業保険申請件数が予想よりも良かったことなどから買い先行となりました。耐久財受注は予想に反して減少となったのですが、前日引け後のハイテク銘柄の決算が好調、個人消費関連の決算も好調、設備投資にも強気な見方が見られ、原油価格が軟調となったこともあり、順調な景気回復を好感するように総じて堅調となりました。好決算期待から買われるものも多く、ナスダック指数は大幅高となりました。

 個別企業の決算動向などが好調、特に個人消費関連も好調となったことに加え、雇用指標の好転も買い直すきっかけとなったものと思います。足元の景況感は良く、中東の騒乱、欧州金融不安も落ち着いており、日本の原子力発電所事故も拡大は見られず、改めて景気回復を織り込むように買い直されました。押し目も確認できたということで目先的な底入れ感も強まり、買い急ぐ動きも見られたものと思います。引き続き景気回復、世界経済の拡大期待、そして日本の復興期待から堅調な相場となりそうです。

 個別には好決算に素直に反応するものが多く、前日の引け後に好調な決算を発表したマイクロン・テクノロジーが大幅高、連れてエヌビデアも大幅高となり、レッドハットも大幅高となりました。積極的な投資を発表したキャタピラーも買われ、フォード・モーターが大幅高、GE(ゼネラル・レクトリック)やアルコア、アップルなども高く、景気敏感銘柄は総じて堅調となりました。ポルトガルの問題も特に悪材料視されず、バンク・オブ・アメリカは軟調となったものの、JPモルガン・チェースは堅調となるなど、金融株も全般的にしっかりとしていました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株高や外国人買いを期待して買い先行となったものの、手掛かり難の中で懸念材料も多く、上値も限られ、下値も堅く、方向感のない展開となりました。復興需要期待や商品相場高を好感する動きはあるのですが、原子力発電所事故が解決しないことには先へ進めず、海外でも中東情勢や欧州財政不安もあり、買いには慎重となるのでしょう。期末ということで、積極的に持ち高を増やすというよりは持高調整が中心となっているものと思います。

 米国株高、特にハイテク銘柄が堅調となったことや為替も落ち着いていることなどから買い先行となりそうです。週末と言うことや期末が近いということもあり、手仕舞いの売り買いが中心となるのでしょうが、大震災の影響は懸念されるものの、2月の半導体製造BBレシオが好転したこともあり、ハイテク銘柄などを中心に堅調な展開となりそうです。商品相場が上げ一服となったことから商社株などは目先筋の利益確定売りに押されるのかもしれませんが、原子力発電所事故の懸念は残るものの、総じて堅調となりそうです。

 本日も9500円〜600円水準が中心となりそうです。週末、期末ということで持高調整の売り買いで指数も振らされることになるのでしょうが、火曜日の高値(今週の高値=9625円)を抜けてくれば買戻しを急ぐ動きも出てくるかもしれません。逆に言えば9600円台前半が節目となるのではないかと思われます。いずれにしても、9500円〜600円水準が上値目処となるのか、この水準で底堅さが見られるのか確認する動きが続いているのだと思います。

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