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» 2011年03月16日 09時14分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:原発事故の拡大を嫌気、引き続き地震の影響も懸念されて大幅下落 (1/2)

[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<日経平均>8605.15▼1015.34

<TOPIX>766.73▼80.23

<NYダウ>11855.42▼137.74

<NASDAQ>2667.33▼33.64

<NY為替>80.73▼0.90

原発事故の拡大を嫌気、引き続き地震の影響も懸念されて大幅下落

 日本発の株安の連鎖がアジア−欧州−米国と駆け巡る格好となりました。リスク許容度の低下=信用収縮となって、リスク回避の動きから、金や原油の先物も売られる展開となり総じて軟調となりました。ただ、売り一巡後はFOMC(公開市場委員会)で景気回復、雇用の回復まで言及されたものの、量的緩和の継続も確認されたことから、買戻しも入り下げ渋りとなりました。中東情勢も一段と緊迫化しており、世界経済の拡大、回復を確認してからでないと買い難くなっているものと思います。

 足元の経済指標は好調となっており、住宅市場指数が上昇となって住宅株が買われるなど、米国の景気自体は悪くないのですが、原子力発電に対するイメージの低下や日本経済の動向次第では米国景気の足を引っ張られることになるのではないかとの懸念もあり、いったんはリスクを取る動きが収縮したものと思われます。日本の原発問題に拡大が見られなければ底堅さを確認して戻りを試す動きとなって来るのでしょう。

 個別には住宅価格指数が前月から上昇となってレナーやDRホートンなど住宅株が堅調、投資判断の引き上げのあったシェブロンは堅調となりました。ただ、日本経済の停滞を懸念してインテルやシスコシステムズなどハイテク銘柄が安く、新型の高機能携帯端末の日本での発売を延期すると発表したアップルは軟調となりました。原子力関連も売られGE(ゼネラル・エレクトリック)は軟調、日本の復興需要は期待できるものの世界的な景気停滞懸念からキャタピラーなど景気敏感銘柄も売られました。信用収縮の動きがからJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株も軟調となるものが多く見られました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株安や原発の爆発からの放射能拡散を嫌気して大幅下落となりました。一時日経平均の下げ率が1987年のブラックマンデーに次ぐ大きな下げとなり、最後は歴代3位の下げとなりました。原子力関連銘柄だけではなく、「アルゴリズム」といわれるシステム売買の影響もあって下げが加速されたものと思います。売買高も歴代1位を記録するなど、為替や金利、業績などと関係のない目先の値動きからの需給要因で大きな下げとなりました。

 米国株も大幅下落となりましたが、日本市場発の株安ということだけに日本市場が下げ渋るのかどうかが注目されます。シカゴ市場(CME)の日経平均先物は大阪市場の終値よりも305円高く、これだけを見ると反発も期待されそうですが、為替が大きく円高に振れていることや引き続き原発の動向が気になるということもあり、下げ渋り、底堅さは見られるのでしょうが、戻りも鈍いと思います。売られ過ぎとなった新興市場銘柄の反発や復興需要関連銘柄、地震の影響の少ない銘柄の反発も期待されますが、原発問題が解決しないことにはリスク許容度の低下は否めず、信用収縮からの手仕舞い売りもまだまだ多いと思います。

 下値目処とされる節目と次々と割り込み、目処といえば心理的な節目としての8000円水準、2008年10月、2009年3月の安値、7000円くらいしか見られません。8000円台で底値固め、あるいは9000円まで戻して9000円台で底値固めということになるのだと思います。原発問題が解決しないことには不安定な相場が続くものと思われますし、リスク許容度の低下からの換金売りが止まるのかどうか、為替が円高に振れているうちは換金売りが続いていると見てもいいのかもしれません。

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