非行少年がいても、“見て見ぬフリ”をする理由(1/2 ページ)

» 2011年02月07日 13時32分 公開
[Business Media 誠]

 実感として、おおむね5年前と比べて、少年による重大な事件が増えていると思いますか? 20歳以上の男女に聞いたところ「増えている(かなり+ある程度)」と答えた人は75.6%に対し、「減っている(かなり+ある程度)」は3.0%にとどまっていることが、内閣府の調査で分かった。

 少年非行はどのようなものが増えているか聞いたところ、「自分の感情をコントロールできなくて行うもの(突然キレて行うもの)」(62.5%)と答えた人が最も多かった。次いで「凶悪・粗暴化したもの」(47.6%)、「低年齢層によるもの」(42.3%)、「明確な動機がないもの」(31.5%)と続いた。年齢別に見ると「自分の感情をコントロールできなくて行うもの(突然キレて行うもの)」「低年齢層によるもの」を挙げた人の割合は30〜40歳代、「凶悪・粗暴化したもの」は40〜50歳代、「明確な動機がないもの」は20〜40歳代で、それぞれ目立った。

少年非行はどのようなものが増えていますか? (出典:内閣府)

 社会的にみて問題だと思う少年非行を聞いたところ「いじめ」(53.0%)、「ささいなことに腹を立てて暴力を振るう」(48.8%)、「刃物などを使った殺傷事件」(46.4%)「覚せい剤や大麻、合成麻薬、シンナーなどの薬物の乱用」(42.4%)を挙げた人が多かった。2005年に行った調査結果と比べると「いじめ」(32.9%→53.0%)、「覚せい剤や大麻、合成麻薬、シンナーなどの薬物の乱用」(39.0%→42.4%)を挙げた人の割合が上昇した一方、「刃物などを使った殺傷事件」(56.0%→46.4%)は低下した。

見て見ぬフリをする理由

 見知らぬ少年が喫煙しているのを発見したり、深夜に少年のグループが公園などに集まっているのを見つけた場合、どうしますか? この質問に対し「注意する」と答えた人は11.9%。また「警察官に連絡する」は17.9%、「学校に連絡する」は4.3%だった。一方「注意したいが見て見ぬフリをする」は49.2%、「注意するほどの問題(たいしたこと)ではないと思うので放っておく」は12.2%。約6割の人は見てみぬフリをしたり、放っておくという結果に。

不良行為をしている少年を発見したときの対応(出典:内閣府)
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