マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年~2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など。他の連載は印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」、メルマガ「ビジスパ」で「ことばのデザイナーのマーケティングレシピ」。中小企業診断士。アンサー・コンサルティングLLPパートナー。ブログ「マーケティング・ブレイン」(コンサル業)、「cotoba」(執筆業)。Twitterアカウントは@Yoshifumi_Go。
スターバックスがロゴを変える。
新年早々、1月5日付のニュース。無線LANが使えるスタバでニュースを読んだ人もいるだろうか。ロゴはどう変わるのか? ひと言でいえば「スタバが消え、コーヒーも消える」。真ん中の“サイレン(セイレーン)”と呼ばれる人魚だけになり、それもでっかくなる。
1971年にシアトルでコーヒー豆を売り出したころの最初のロゴは、コーヒーと版画をイメージしたブラウンがベース。1987年にエスプレッソをメニューに加えた時のロゴは、今に通じるグリーンと黒が基調であり、1992年に上場した時にそれを修正したロゴはバランスが絶妙である。そして2011年、「生まれ変わろう」とハワード・シュルツCEOが宣言して発表したロゴからは大胆にも「店舗名(スタバ)」も「商品(コーヒー)」も消えた。
予想通り賛否両論、いや否定コメントがあふれた。米国本社Webサイトには、原稿を書いている1月23日現在で854ものコメントが寄せられている。ほぼ炎上である。「デザインが悪い」「好きじゃない」「クレイジーだ」といった否定意見ばかり。まあそれも分かる。スタバファンとしてラブしてきた「第三の場所(家と仕事場の間の場)」の看板も飲料カップロゴも、あっさり変えるのだから。それだけ街角に根付き、文化として愛されてきた証拠なのだろう。
スタバ40年目のロゴ変更、そのウラにどんな狙いがあるのだろうか? 経営環境とエモーショナルな側面、そしてスターバックス体験から掘り下げてみた。
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