コラム
» 2010年11月10日 11時49分 UPDATE

松田雅央の時事日想:日本とドイツのサッカーはこんなに違う! ブンデスリーガの試合を見てきた (1/3)

ドイツのサッカー・ブンデスリーガで、日本人選手4人がプレーしている。日本でもブンデスリーガのテレビ放送が増え、ドイツサッカーをより身近に感じている人も多いのでは。今回の時事日想はドイツサッカーの現状などに触れてみたい。

[松田雅央,Business Media 誠]

著者プロフィール:松田雅央(まつだまさひろ)

ドイツ・カールスルーエ市在住ジャーナリスト。東京都立大学工学研究科大学院修了後、1995年渡独。ドイツ及び欧州の環境活動やまちづくりをテーマに、執筆、講演、研究調査、視察コーディネートを行う。記事連載「EUレポート(日本経済研究所/月報)」、「環境・エネルギー先端レポート(ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社/月次ニュースレター)」、著書に「環境先進国ドイツの今」、「ドイツ・人が主役のまちづくり」など。ドイツ・ジャーナリスト協会(DJV)会員。公式サイト:「ドイツ環境情報のページ


yd_matuda1.jpg フランクフルトのスタジアム誌

 欧州を代表するサッカーリーグといえば、ブンデスリーガ(ドイツ)、セリエA(イタリア)、プレミアリーグ(イングランド)、リーガ・エスパニョーラ(スペイン)など。ブンデスリーガは世界的スター選手が少なく地味な感じは否めないが、逆に国内人気は高く、平均観客動員数は他リーグを引き離し優に4万人を超える。

 我々にとって嬉しいのは今期4人もの日本人選手がブンデスリーガでプレーしていること。日本でのブンデスリーガ放映が増え、ドイツサッカーをより身近に感じている読者も多いだろう。

 今回の時事日想は11月6日に行われたフランクフルト対ヴォルフスブルク戦の様子とともに、Jリーグ創設の手本となったブンデスリーガのシステムについてレポートしたい。

地元密着型のチーム経営

 正確に書くとブンデスリーガには1部(18チーム)と2部(18チーム)があり、普通は1部リーグを指してブンデスリーガと呼ぶ。両リーグともすべてプロチームで構成され、8月から翌年5月まで続くシーズン後に1部リーグの下位3チームと2部リーグの上位3チームが入れ替わる。

 入れ替えが行われるのは1部・2部リーグ間だけではない。その下に続く3部リーグ、4部リーグと続くすべての上下リーグ間でチームの入れ替えが行なわれるから、理論的には6部リーグや7部リーグのチームがいつかブンデスリーガチャンピオンになることも夢ではない。現実には4部以下はほとんどがアマチュアチームであるため、毎シーズン数千万ユーロをかけて選手補強するプロチームとは住む世界を異にするが、「オラが町のチームが、いつかはドイツを制するかもしれない!」という夢は悪くない。

 ドイツのクラブチームはすべて地元に密着したホームタウン型のチーム作りをしているのが特徴だ。それぞれのクラブチームはユースチームやジュニアチームの育成といった地域に根ざした活動をしなければならない。またプロチームは健全経営が義務付けられており、チームの財政基盤を無視した巨額な選手補強を行なうことはできない。そのため他リーグのように高額なスター選手を集めることが難しいが、地元に強く根ざしたクラブチームには地元の熱心なファンが集まり、観客動員数が他リーグを圧倒する背景にもなっている。Jリーグ創設の際、ブンデスリーガのシステムを手本とした理由もこういったところにある。

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