日本とドイツのサッカーはこんなに違う! ブンデスリーガの試合を見てきた松田雅央の時事日想(2/3 ページ)

» 2010年11月10日 11時49分 公開
[松田雅央,Business Media 誠]

フーリガンの現状

 11月6日の第11節、筆者が観戦したのはアイントラハト・フランクフルト対VFLヴォルフスブルク戦。ホームのフランクフルトは今季好調で、10節現在5勝1分4敗、勝ち点16の5位。

 対するヴォルフスブルクは4勝1分5敗、勝ち点13の12位。前々シーズンにリーグ優勝を果たしたものの前シーズンは不本意の8位に終わった。2008年から長谷部誠(MF)もプレーしている。

 フランクフルトのホームスタジアムは中央駅から路面電車で20分の森の中にある。あいにくの天気のため予想していたほどの人込みはなく、路面電車内は比較的静か。車内からドンチャン騒ぎが始まることもあるし、近隣地域のチーム対戦、いわゆる“ダービー”となれば試合前の興奮は一段と高くなる。いずれにしてもスタジアム入場ゲート前では必ず厳重な持ち物検査が行われ、試合によってはスタジアム内での再検査もあるが、この日の検査は比較的緩かったように思う。

 1990年代には暴力事件を目的にするフーリガンがスタジアムを荒らす時期もあった。ありがたいことに最近はフーリガンの話題を聞かなくなったが、これは警備当局による首謀者の徹底的なマークが功を奏したためだ。こういった首謀者はスタジアムへの入場を拒否されている。

スタジアムのファンショップ(左)、フランクフルトのホームスタジアム「コメルツバンクアリーナ」(右)

どんなに寒くとも、ビール

 さて、ブンデスリーガの観戦に欠かせないのはビールとソーセージ。ドイツ人のビール好きはやはり筋金入りで、どんなに寒くとも必ずビール片手に観戦している。焼きソーセージはパンに挟んでかぶりつくか、カレー粉やケチャップ、マスタードなどをかけて食べるのがドイツ流である。

 スタジアムは2005年に改装され5万1500席にはすべて屋根が掛かっている。サポーターが陣取る立ち席のチケットは12〜15ユーロ、シート席は20〜62ユーロ、そしてVIP用の特別席は屋内ラウンジを備えている。

 公式発表によると、この日の観客数は4万3800人。フランクフルトのサポーターが陣取る立ち席区画はチーム色「赤・黒・白」の旗が舞っていた。試合結果は3対1で波に乗るフランクフルトがヴォルフスブルクを下して順位をひとつ上げている。

ゴール前の攻防(左)、ピッチと観客席(右)

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