「自立・自律がないのは、幹部・管理職も新人も同じだ(新人だけにそれを押し付けるのはいかがなものか)」ということが言いたかったわけですが、両者には1つ違いがあります。前者はピーターの法則で言うところの無能者である可能性があるが、後者はそうでないということ。
幹部・管理職というのはその能力を発揮してきた(有能であった)結果として出世してきたが、その能力は各々のレベルで極限まできていて、もはや現在の立場にふさわしい能力を持ち合わせていない(無能レベルに達した)人たちであるが、新入社員は全員が有能(まだ無能レベルに達していない)であるという違いです。
だとすると、前者にこれ以上の自立・自律を求めるのは意味がありません。それに対して、後者には必ず意味がある。自分たちは無能レベルに達したのである、もはやこれ以上の自立を求められても、自律せよと言われてもそれは無理というものだ、ということを踏まえて幹部や管理職が「新人に対して自立・自律を促すべきだ」ということなのであれば、これはとても冷静で説得力のある理屈であります。(川口雅裕)
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