コラム
» 2010年07月16日 13時53分 UPDATE

吉田典史の時事日想:あなたの周りにもいるはず 憂うつなバブル世代と貧乏くじの30代 (1/3)

会社で「40代の先輩が煙たいなあ」と感じたことがある人も多いだろう。バブル期の大量採用という背景もあって、会社に溢れかえる40代。なぜ彼らは、煙たがられるのだろうか。

[吉田典史,Business Media 誠]

著者プロフィール:吉田典史(よしだ・のりふみ)

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年よりフリー。主に、経営、経済分野で取材・執筆・編集を続ける。雑誌では『人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング社)や『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、インターネットではNBオンライン(日経BP社)やダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)で執筆中。このほか日本マンパワーや専門学校で文章指導の講師を務める。

著書に『非正社員から正社員になる!』(光文社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文舘出版)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)、『いますぐ「さすが」と言いなさい!』(ビジネス社)など。ブログ「吉田典史の編集部」、Twitterアカウント:@katigumi


 30代の人で「40〜50代の先輩が煙たいなあ」と感じたことがある向きも多いのではないだろうか。実は、この世代と仕事をすると、私も憂うつになってしまう。その具体例を挙げてみよう。

 主要出版社で副編集長を務める、45歳の男性のケース。1980年代後半のバブル時代全盛期に早稲田大学を卒業し、入社。就職活動はマスコミを中心に回り、12社前後の内定をもらったという。彼は、いくつかの雑誌編集部を経て、30代後半に書籍編集部の副編集長になる。

 ここまでは順調と言える。彼も「編集長になれる」と思っていただろうが、その考えは甘かった。編集長になったのは、3つほど年下の編集者。この編集長は、メジャー雑誌でその活躍が紹介されるほどになった。

 一方で、出世競争に負けた副編集長は40代半ばになっても昇格できない。私は、この副編集長と10回近く一緒に仕事をした。彼はいつも、こんな愚痴をこぼす。

  • 部下である20〜30代の編集者が仕事を覚えない、要領を得ない。
  • 年下の上司となった編集長への不満(役員らにゴマをすって昇格した)。
  • 会社の人事制度(人事評価があいまいで、昇格の仕組みが不透明)への批判。

 このような話を何度も聞かされると、こちらも精神的に疲れる。その後、私は彼から離れるようになった。なぜなら取引を続けると、運が悪くなるように思えたからだ。

20〜30代が苦痛を感じる理由

 このような管理職が私の周囲に多いことは事実である。出版社や新聞社の取引先を含めると、60人はいる。この「無気力な人たち」は、40〜50代の時期にその数は会社により違いがあるが、決まって現れる。ここに興味深いデータがある。

 人事・労務のシンクタンクであるリクルートワークス研究所の調査(2007年)を参考に挙げる。それによると、40代の管理職層はやる気のベースとなる「仕事自体の楽しみ」や「自分の成長実感」を感じることが、若い世代よりも少ないという。要するに、つまらないと思いながら仕事をしている人が多いということだろう。

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