「政治とスポーツの関係」を引退する荻原健司議員に聞いてみた(1/2 ページ)

» 2010年05月21日 13時01分 公開
[Infoseek 内憂外患編集部]
内憂外患

 夏の参院選が近付く中、柔道の谷亮子選手や元プロ野球選手の中畑清氏など、各党がスポーツ選手を擁立する動きが活発だ。一方、元オリンピック選手の荻原健司議員(自民党)は自身の公式ホームページで「次回参院選への出馬はしない」と宣言した。Infoseek 内憂外患編集部では5月14日、その真意や今後の活動予定などについて話を聞いた。

荻原健司議員(自民党)

スポーツ振興については与野党問わず、理解のある議員が多い

――2004年の当選から6年。今回の参院選には出馬しない、ということですね。

荻原 はい、しません。私はまだ若いし、最近はやりのTwitterなんかは分かりませんけど、体力はあるので(笑)。スポーツの現場に戻りたいと考えたのです。

 今、現場の指導者は年齢が上がってきているので、私が現場に行って、一肌も二肌も脱いで活性化させたいと考えたのです。

 それに、これは政治の世界に飛び込んでから分かったことですが、スポーツ振興については与野党問わず、理解のある先生方がたくさんいらっしゃいます。橋本聖子先生はもちろん、鈴木寛先生も非常に理解のある方です。

 だから今後、スポーツの政治的課題については安心感があります。そうした時、自分の取り組みとして何をするべきか考え、結果として今回の決断をしました。

 それに、通常国会は1月中旬から始まるのですが、そのころにウィンタースポーツのハイシーズンがやってくることもポイントでした。今、頑張っている若手や、これから力を発揮したいと考える子どもたちの生の姿を見て政策に生かしたいのに、現場を見に行く機会がなかなかない、という矛盾を感じていたことも事実です。

――事業仕分けでは文科省の独立行政法人に対してメスが入りましたが、どのようにご覧になりましたか?

荻原 事業仕分けで指摘されたのは「食」や「衛生」などで、スポーツに直結するところではありませんでした。

 ただ、第1回の事業仕分けではスポーツ関連予算は多く削減されていましたね。でも、実は出た予算は微増しているんです。どうやら「事業仕分け=政府の予算決め」というわけではないようです。

 事業仕分けのように国民の税金の使われ方がオープンに議論されることは非常に良いことです。やっぱり天下りの“システム”なんかはうまくできていますが、それは望ましい使われ方ではありません。そうしたことを洗い出す場があることは良いことです。自民党の議員ではありますが、事業仕分けについては一国民として良い取り組みだと考えます。

 ただ、「次の選挙のパフォーマンスになっていないか?」ということはチェックしていないといけませんがね。

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