「政治とスポーツの関係」を引退する荻原健司議員に聞いてみた(2/2 ページ)

» 2010年05月21日 13時01分 公開
[Infoseek 内憂外患編集部]
内憂外患
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スポーツ選手の出馬については

――今回は各党からスポーツ選手がたくさん出馬するようです。同じスポーツ選手として、どのように見ていらっしゃいますか?

荻原 谷亮子選手については、ここ数年の彼女の言動や関係者の話から、「政治の世界に出てくるかもしれない」ということは聞いていました。私は同じスポーツマンとして、「日本のスポーツ振興のために頑張ってほしい」と思っています。

 ただ、これまでは「みんなの、世界のヤワラ」だったけど、これからは党の人間になります。そうすると、例えば「何で民主党から出馬するんだ」とかさまざまな批判や中傷を受けることになるかもしれません。でも、政治家とはそういうものです。それを痛感する時が来ると思います。それに、今までと違って、自分の競技だけをやっていればいい、というわけでもなくなります。

Twitterはまだ利用していないとのこと

――改めてお聞きしますが、どうして政界を目指されましたか?

荻原 まず、スポーツ選手から政界に出る方々に対して私が言えることは、「政治を頑張る」というより、「日本のスポーツのために頑張ってほしい」ということです。

 私が政治家を目指したのは、私の経験から感じた「支援の不十分さ」を政界で訴えていきたいから、という目的がありました。スキーヤーとして各国の大会に出場してきましたが、選手育成の環境の違いを多々感じました。

 経験者しか感じられない「不十分さ」を改めたい、予算を付けてほしい、というのがきっかけです。当時は家族みんなに反対されたのですが、「オレがやらないと!」という決意があったんです。

――今後はどういった活動をされますか?

荻原 これまでの6年間を生かして現場から声を上げていきたいと考えています。これからは政治に関わらない、というわけではなく、人脈を生かして自由な立場で活動するつもりです。政治とスポーツの現場との架け橋になれれば良いですね。

――これまでの活動のなかで、「スポーツは国民の健康管理である」との発言をされていましたね。今後のスポーツはどう位置付けられるのでしょうか?

荻原 先日、医療関係者と話をしましたが、医療技術の革新は目覚ましいものです。だから、ケガや病気で死ぬことはいずれなくなるんじゃないか、と思ったりします。一方で、心の不安やストレスを抱える方は非常に多くなっています。もしかするとそれが原因で死に至る病にかかることのほうが多くなるかも知れません。

 そうした時、例えばチームプレーのスポーツで他者とのつながりを感じたり、個人競技でもストレスを大いに発散したりできるでしょう。国際社会においては、紛争などで負った心の傷を癒やし乗り越える力になる1つのキーとしてスポーツは重要視されています。こうした意味で、スポーツは再認識される時代になると感じます。

本記事は「Infoseek 内憂外患」において、2010年5月14日に掲載された「自民党 荻原健司に訊く――スポーツ振興が本当に必要な意味」を再掲したものです。Infoseek 内憂外患のその他の記事は、こちらで読むことができます。


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