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» 2010年02月05日 11時00分 UPDATE

上杉隆×小林弘人「ここまでしゃべっていいですか」(10):20XX年……大手新聞は生き残っているのか (1/4)

多くの新聞社が、広告料の低迷と購読部数の減少に苦しんでいる。こうした状況に対し、大手新聞社を中心に新たな戦略を打ち出しているが、果たして成功するのだろうか。この問題に対し、上杉氏と小林氏が語った。

[土肥義則,Business Media 誠]

 ジャーナリスト・上杉隆氏とインフォバーンの小林弘人CEOによる、対談連載最終回。多くの新聞社は広告量の低迷と購読部数の減少に苦しんでいるが、この流れに歯止めはかかるのだろうか。大手新聞社の問題点について、上杉氏と小林氏が語った。

小林弘人(こばやし・ひろと)

1994年、インターネット文化を伝える雑誌『WIRED』日本版を創刊。1998年、株式会社インフォバーンを設立し、月刊『サイゾー』を創刊した。2006年には全米で著名なブログメディア『ギズモード』の日本版を立ち上げた。

現在、インフォバーンCEO。メディアプロデュースに携わる一方、大学や新聞社などに招かれ、講演やメディアへの寄稿をこなす。著書に『新世紀メディア論 新聞・雑誌が死ぬ前に』(バジリコ)のほか、『フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(日本放送出版協会)の監修を務めている。


巨大すぎる、日本の大手新聞社

yd_kobayashi.jpg インフォバーンの小林弘人CEO

小林 大手新聞社では、既報のとおりまず日経新聞が課金制をスタートさせるでしょう(関連リンク)。無料で読める期間が2〜3カ月ほどあると思うので、その後の動きに注目すべきでしょうね。各社は日経新聞の電子版を分析し、それから課金制に踏み切るのではないでしょうか。

 しかし新聞社に限った話ではありませんが、巨大企業が現状を維持するようなコスト感覚で、Webビジネスを始めても成功することは至難の業でしょう。ウォールストリート・ジャーナルにしてもフィナンシャル・タイムズにしても、フリーと有料のハイブリッドモデルですが、有料会員は全母数のごく一部です。母数を増やさない以上、意味がありません。

上杉 日本の新聞社はたくさんの記者を抱えています。それはビジネスモデルとして「すでに崩壊している」といっていいでしょう。例えば海外では新聞社と通信社は職種が違う。通信社の記者はたくさんいて、若くて給料も安い。彼らの仕事というのは現場に急行して、できるだけ早く原稿を書くということ。

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