iPhoneを解約した理由はいくつかあるのですが、その最大のものは「(普通の)携帯が使えないと致命的なシーンはあったが、iPhoneが使えなくて致命的なシーンはなかった」に尽きます。また、アプリをインストールするたびに新しい使い方、楽しみ方ができるiPhoneは、おもちゃとしては最高に楽しかった。でも、1年間を振り返って「この機能がないと立ちゆかない!」というシーンが一回もなかったのもまた事実です。
遊びでなく、仕事で使おうと考えたとき、iPhoneのいちばんのメリットは「PCでできるのと同じことを手のひらで実現できること」ではないでしょうか。特に、電車の中で立っているときでも、PCに届いたメールをチェックして、急ぎならその場で返事ができる。これは一般の携帯電話に比べて大きなアドバンテージです※。iPhoneをやめるにあたり、最後まで悩んだのはここでした。
しかしこのメリットは逆から見れば、「iPhoneでできることは(基本的に)PCでもできる」ということになります。私の場合、いつもノートPCを持ち歩いているので、必要ならデータ通信カードで通信するか、Bluetoothで接続した携帯からダイヤルアップすればいいということもあり、「携帯を1台しか使えないのなら、iPhoneではなく普通の携帯のほうが便利だ」という結論に達したのでした。
普通の携帯にできて、iPhoneにできないこととは? 以下、使っていて気付いたiPhoneのデメリットを5つ書こうと思います。
iPhoneではフリック入力をマスターすると文字の入力スピードが格段に上がります。私はいつも、左手でiPhoneを持ち、右手の人差し指で文字入力をしていました。つまり、両手を使わないと文字が入力できないのです。男性のiPhoneユーザーに尋ねると「右手の薬指と小指で本体を支え、右手の親指を使えば片手で入力できる」というのですが、落としそうで、私には無理。
両手入力だと何が困るか? 私の場合は、「荷物が多いときは操作が大変」「歩きながらメールを打てない」の2つでした。普通の携帯なら、片手で携帯を握り、キーを指で探りながらタッチタイプすれば、画面をちらちら見るだけで十分に文字入力ができますが、iPhoneはタッチパネルなので、視線を完全に画面に向けていないと入力できないのです。そのため、入力するときは必ず立ち止まり、完全に意識をiPhoneに集中して文字を入力していました。
例えば急いで待ち合わせに向かっているとき。「あと5分で着くから、待ってて!」とメールを送るのに、急いでいるのに立ち止まってる暇はありません。黙って急ぐか、電話をかけるかどちらかです。「普通の携帯ならメールを打ちながら急いで歩くことができるのに」――仕事の連絡を、電話や携帯メールで頻繁にする身には、これは大きな不満でした。
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