米国株高や円安を好感して買い先行で始まるも方向感なく小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年12月21日 16時28分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 昨年の今頃もそうでしたが、クリスマス休暇モードで堅調ながらも小動き、買い先行で始まったあとは方向感のない展開となりました。後場に入ると全くと言っていいほど動きはなく閑散とした印象でした。週末の米国市場は堅調、為替もどうやら落ち着きを見せており、また、持高調整、円キャリー取引解消の売りも先週末で終わった感もあり、売り急ぐことも慌てて買戻す動きもなく、好材料にはしっかりと反応してはいるものの積極的買い上がる動きもなく、方向感のない展開となりました。

 外国人もクリスマス休暇モードに入り、それでなくても動き難いところで、休日をはさみ、政策の方向性は依然として見えず、手掛かり難となっています。ただ、円安や円油高などの好材料には素直に反応する動きも見られ、相場の底堅さも感じられます。為替が円高に振れても大きな動きにならなければ、慌てて輸出株を売ることもなく、落ち着いた展開になりました。本来の姿と言う感じもしますが、盛り上がりに欠ける展開となっています。

 本日発売の経済週刊誌の紙上で「未来年表」なるものがついていましたが、株式投資をするにあたってこうした将来の姿を思い浮かべて見るのも良いと思います。将来の姿が見えたときに、何処の会社がどんな役割をしているのか、もちろん新しい会社や新しい技術など分からないところも多いと思いますが、その役割で期待の出来るとことに投資をしてみると言うのも夢があって良いと思います。

 現在の株式市場は買ったとたんに値上りし、売ったらすぐに株価が下落するとようなことが期待されているのかもしれませんが、遠い将来の夢に投資をして見るのもいいのではないかと思います。また、そうした夢のある企業がしっかりと足元を見つめながら成長している企業であれば、足元の配当なども期待され、夢と同時に収益も積み上げられていくこともあるのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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