広告収入モデルであるフリーペーパーは、「真の情報化」ということに重きを置けない。フリーペーパーが、若者たちから見放されるのはコントブームを見れば分かる。
これからのフリーペーパーは、単なる薄い「情報」を集めて、タダで配布しているだけでは、きっと立ち行かなくなる。生き残るとしたら、それは、東京03を見習った「劇場型フリーペーパー」とでも言うべきものだ。
(1)ニッチであっても、キャラクター設定=テーマ設定が明確であること。
(2)配布される場所や配布される時間に、必然性を持たせること。
(3)「こんなものね」という感想の枠から、常にはみ出ていること。
(4)役立つより、暮らしの中の「話題」や「オチ」に活用される情報を編集すること。
情報過多の時代の「真の情報化不足」の現状に切り込む、自由な発想のフリーペーパーの出現に期待する。「フリー」を無料であることだと捉え、収益モデルに雁字搦(がんじがら)めされた企画では、従来の枠は超えられない。リクルートのような大規模な会社の出る幕は、フリーペーパー市場においては、だんだん減るだろう。
たった1人の人間や、小さな会社のフリーな人たちによる、まさに、コントを練り込んでいくような企画作業の中から、次の、キングオブフリーペーパーは、生まれてくるような気がする。(中村修治)
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