3連休を控えた週末で、手仕舞い売りや見切り売りに押されて軟調清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年05月25日 08時51分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>8277.32▼14.81

<NASDAQ>1692.01▼3.24

<為替:NY終値>94.72-94.78

3連休を控えた週末で、手仕舞い売りや見切り売りに押されて軟調

 個人消費関連銘柄の予想を上回る決算や前日までの下落の買戻しなどから堅調な始まりとなったものの、買戻し一巡後は引き続き「米国売り」が止まらず、3連休を控えた週末と言うこともあって手仕舞い売りもかさみ軟調となりました。特に主要な経済指標の発表もなく、売り叩くような動きにはならなかったのですが、自動車会社の破綻なども取りざたされて、景気底入れ期待も一服となり、戻りの鈍さを確認するように見切り売りもかさみました。

 景気底入れ感は強まっているのですが、まだ何かあるのではないかと疑心暗鬼な部分もあるようです。センチメントは好転してはいるものの、どこまで強気になっていいのか分からず、値動きの良い商品市場などには資金も流れているのですが、株式市場はもう少し業績の回復、景気の回復を見極めたいと言うことのようです。財政問題も気になるところでもあり、為替の動向、ドルがどこで下げ止まるかも見極めたいということなのでしょう。

 個別にはギャップやシアーズは1株損益が予想を上回ったことが好感されて買われ堅調、マクドナルドやウォルマートも高くなりました。原油価格や貴金属価格は引き続き堅調ですが、エクソンモービルやニューモントマイニングは高く、シェブロンやモンサントが安いといったまちまちな展開となりました。IBMやアップルも手仕舞い売りに押されて軟調、GMは債権者が債務削減の提案を拒否すると報じられて大幅下落となりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は米国株が大幅下落となったことや円高が進んだことから売り先行となりました。それでも寄り付きの売りが一巡した後は持高調整と見られるまとまった買いもあって切り返し、一時堅調となるなど底堅い展開となりました。結局は手仕舞い売りやヘッジ売りなどもあり、軟調とはなりましたが、米国株の割りに底堅い展開となりました。

 週末の米国市場が軟調となりましたが、週明けの米国市場が休場と言うこともあり、円高一服となったことや信用収縮懸念が薄れたことに反応してくるのかもしれません。ただ、手がかり材料に乏しいことから、積極的に買いあがる、あるいは売り叩くような動きは少ないものと思われ全体としては方向感のない展開となりそうです。原油価格や貴金属価格が堅調、米ドル以外の通貨に対しても円安ということで、輸出関連銘柄の一角や資源エネルギー関連銘柄などは堅調となり、指数を下支え、あるいは押し上げる動きとなりそうです。

 引き続き中期的に見て、8500円から9500円でのもみ合いということなのでしょう。逆に考えるとこの水準をどちらに抜けるかで方向が決まるものと思います。ただ、目先的には上値が9300円、下値が9000円という感じで、それぞれ、その水準を抜けると200円程度動くということではなかと思います。9500円を抜けるにはまずは9300円台を固める動きとなる必要がありそうです。

本日の注目点

◇白川日銀総裁講演・記者会見(金沢市)

◇5月の月例経済報告(内閣府)

◇5月の金融経済月報(日銀)

◇3月の全産業活動指数(経産省)

◇主要経済国フォーラム(パリ、26日まで)

◇米メモリアルデー、同国の主要市場休場

◇英バンクホリデー、ロンドン市場は株式など休場

◇決算・4月期:ユニバース(3078)

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