<NYダウ>7975.85▼41.74
<NASDAQ>1606.71▼15.16
<為替:NY終値>100.94-101
特に注目される経済指標の発表もなかったのですが、目先的な過熱感が強いところでM&A(企業の合併・買収)交渉の決裂や大手証券の株式市場の投資判断の引き下げやハイテク銘柄や銀行株にも投資判断の引き下げが見られたことから軟調、一時大幅下落となりました。それでも、景気底入れ期待、底入れ感の高まりは続いており、押し目での買いも入り、底堅さも見られました。金融不安解消のための日米欧の協調のための連携強化での合意なども伝わり、全般に底堅い雰囲気になっていました。
さすがに上げ一服となりましたが、これまでの「降れば土砂降り」といったようなこともなく、あくまでも戻り相場の利益確定場、といった雰囲気でした。これから1月−3月期の決算発表を控え、神経質な相場となって来る可能性も高いのですが、全体としては底入れ感、底入れ期待も強く、決算発表で底堅さ景気の更なる悪化が見られない限り底堅さも見られるものと思われ、逆に決算動向が「思ったほど悪くない」結果となれば、底入れ感がますます強まって上値追いとなって来るものと思います。
個別には買収交渉が決裂したと伝えられてサンマイクロシステムズが大幅下落、IBMも」軟調となり、シスコシステムズも投資判断の引き下げを受けて軟調となるなどハイテク銘柄に軟調なものが目立ちました。銀行も業績面での懸念が取りざたされるようなレポートが出たことから軟調となり、金価格の下落でニューモントマイニングなど金鉱株が軟調となりました。一方、債務の株式化で負債を削減すると報じられたフォードが高く、連れてGM(ゼネラルモーターズ)も堅調となりました。売られすぎの反動もありファイザーなどのディフェンシブ銘柄も堅調となるものが見られました。
昨日の日本市場は週末の米国市場が芳しくない経済指標の発表にもかかわらず堅調となったことや為替が円安に振れたことから大幅高となりました。ただ、目先的な過熱感が強いことや心理的な節目と見られる9000円を抜けなかったこと、また物色対象が広がらず幕間つなぎ的な銘柄、低位の値動きの良い銘柄が物色されるなど業績面などから買われるわけでもなく、最後まで買い切れずに上値も限定的となりました。
米国市場は上げ一服となったのですが、シカゴ市場(CME)の日経平均先物は堅調となっており、目先的な過熱感から日本市場も軟調な展開が予想されますが、新年度入りしてからは買い戻しを急ぐ動きや景気底入れ期待から堅調な展開となっており、その方向は変わらないと思います。指数も心理的な節目である9000円水準まで戻っていることやハイテク銘柄や自動車株など戻り相場を牽引した銘柄群も過熱感が出ているものも多く、底堅いながらも上値の重い展開となりそうです。ただ、景気底入れ期待もあいまって、物色意欲も強まっているものと思われ、幕間つなぎとして値動きの良い低位株などは引き続き目先筋の買いが期待出来るのではないかと思います。
日経平均は9000円を抜け切れませんでしたが、8800円水準の節目は保っています。本日も上値の重い展開となりそうですが、8800円を割り込むようなところでは押し目買いも入るものと思います。為替の円安傾向は変わらず、輸出関連銘柄などは売り込みにくく、指数を下支えることになるものと思います。底堅さが確認されれば買戻しを急ぐ動きにつながり、8800円水準の節目を保つことになりそうです。上値は為替が一段の円安に振れるなどのインパクトがないと9000円を完全に超えることは難いのではないかと思います。目先的な過熱感もあることから9000円を超えても達成感から利益確定売りもかさむものと思います。
◇白川日銀総裁会見
◇08年10−12月期のユーロ圏GDP改定値
◇決算・2月期:久光製薬(4530)
◇決算・6−2月期:三協・立山HD(3432)
◇決算・1−3月期:米アルコア
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