どうなる、こうなる首都圏の道路網――(1)都心を囲む3つの環近距離交通特集(3/4 ページ)

» 2008年11月21日 10時00分 公開
[青山祐輔,Business Media 誠]

40年を経て再始動となった東京外かく環状道路

 都心部から半径約15キロメートルのエリアを走るのが「東京外かく環状道路」(外環道)。1969年に埼玉県戸田市−千葉県市川市が一般国道298号として開通し、整備が始まった。しかし、東名高速と関越道を結ぶ区間では住宅地を通ることになるため、住民による反対運動が起こり、1970年に根本龍太郎建設大臣(当時)が計画の「凍結」を宣言する事態となった。

 このため長らく手つかずの状態となり、反対運動が起きた地域以外の区間が開通したのは、計画開始から20年以上も経過した1992年のことだ。これによって関越道、東北道、常磐道の3つの放射路線が、外環道で接続されたことになる。計画の約85キロメートルのうち、約34キロメートルが現時点で開通している。

 計画が再び動き出しているものの、住宅密集地がルートになっている関越道−東名高速の約16キロメートルについては、計画の構想段階から住民の意見を聞き、計画作りに反映するPI(パブリック・インボプルメント)方式で慎重に検討が進められている。

外環道の完成予定路線図。東京23区+αをぐるりと囲むように走っている。赤線は開通済み、緑線は未開通(出典:Google Map)

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