給与振込みやクレジットカード代金の引き落としなど、生活をしていく上で必要な銀行口座。しかし“なんとなく”口座を持ち続け、損をしている人も多いだろう。新年度を機に、金融機関の口座を見直してみてはいかがだろうか。
預金金利については「“守りながら攻める”普通預金&定期預金の使い方 」で触れたが、今回はATM手数料を中心に紹介しよう。
ある調査によると、約8割の人はメインバンクに満足しており、その理由として「ATMの立地」や「手数料無料サービスの有無」を挙げる人が多い。一方で、不満の声として「手数料の金額」や「窓口の待ち時間」などが目立つ。ATMが自宅や仕事場の近くにあり、手数料が安い――といった“いいとこ取り”で、金融機関を選ぶのはどうだろうか。
まず金融機関の業態別にメリットとデメリットを考えてみよう。メガバンクはATMの設置台数は多いものの、一般に手数料に関するサービスは少ない。ネット専業銀行は預金金利は高く手数料は安いが、ATMなどの機能面で使い勝手が悪い。各業態のメリット・デメリットを考えると、メガバンクや地方銀行などを給与振込みなどのメインとして使い、ネット専業銀行を資産運用や決済用のサブとして利用する。こうしてメインとサブを使い分けるという、いいとこ取りで金融機関を利用するのがオススメだ。
例えば新生銀行では、振込手数料が月3回(預金残高などにって振込回数に違いがある)までキャッシュバックされる。新生銀行を給与振込口座に指定し(メイン)、その口座から預金金利が高いネット専業銀行やキャンペーンなどを実施している金融機関(サブ)に振り込めば、振込手数料が無料で高い預金金利が手にできるという、いいとこ取りができるのだ。
業態 | メリット | デメリット |
---|---|---|
メガバンク | 貯める、借りる、投資するなどすべてのサービスを受けることができる。 店舗数が多く、ATMの設置台数も多い。 |
預金金利は低めで、手数料サービスが少ない。 |
地方銀行、信用金庫など | 地域によってはメガバンクよりも店舗数が多い。 地方銀行によっては相互にATMを提携、信用金庫業界ではATM引き出し手数料を無料にしている。 懸賞金や懸賞品といった預金キャンペーンを実施するところもある。 |
全国に店舗がない。 大手と中小によって取り扱っているサービスに差がある。 |
ネット専業銀行 | 預金金利が高めで、ネット上での手数料が安いところが多い。 | 店舗がない。 提携しているATMでしか取引ができず、利用できるATMが少ない。 |
ゆうちょ銀行 | 全国に約2万6000台のATMがある。 | ローン商品を扱っていない。 1人当たりの貯金限度額は1000万円まで。 |
信託銀行 | 土地などを預かってくれ、本人に代わって管理・運用してくれる。 | 店舗が少ない。 資産家をターゲットにしているので、一般の人にとってはメリットが少ない。 |
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