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連載

おサイフケータイでチェックイン:

安くて設備充実のホテル、秘密は“FeliCa+会員制”――福岡「KESAKAイン」 (1/3)

事前にインターネットで手続きをしておけば、携帯に鍵が送られ、手続きなしでチェックインできる“無人ホテル”が登場した。おサイフケータイで泊まれるホテルに、実際に宿泊してみた。
2006年11月27日 13時02分 更新

 10月24日、KESAKAシステム、オリエントコーポレーション、伊藤忠商事の3社が協同で、会員制のビジネスホテル「KESAKAイン」をオープンした。KESAKAインの最大の特徴は、利用者の認証とホテルの鍵システムとして、“FeliCa電子錠”を導入していることだ。FeliCaカード型の会員証とおサイフケータイで宿泊が可能であり、将来的には無人化も視野に入れた、新機軸のビジネスホテルだという。

 FeliCa電子錠は、KESAKAシステムが開発しているFeliCaチップを「電子鍵」として利用する鍵システムで、主に新築マンションを中心に導入が進んでいる。FeliCaカードやおサイフケータイの鍵をかざすと物理的に扉が開閉するのはもちろん、鍵の情報を書き換えることにより、期限を設定した鍵を発行したり(賃貸マンションなどで利用)、一時的に利用できる合鍵を発行したりといったことができる。また携帯の場合、誰かが家に入ると通知がメールで送られる(子どもの帰宅時間を確認)といった機能も利用できる。FeliCa電子錠を導入したマンションについては、実際に稼働している様子を取材した記事や(2005年5月の記事)、入居者へのインタビュー記事(2005年7月の記事)があるので、詳しくはそちらを参照していただきたい。

FeliCa電子錠を使い、フロント業務を削減

 KESAKAインは博多駅から徒歩15分、福岡空港にも近い場所にあり、一見するとごく普通のビジネスホテルである。しかし、入り口にはオートロックが設置されており、“誰でも”エントランスに入れるわけではない。ここが普通のビジネスホテルとまず違うところである。

photophoto KESAKAイン外観。ビジネスホテルとしては珍しく、外廊下やベランダを採用している。外観はワンルームマンションにも見える

 玄関にあるオートロックではテレビ電話付きのインターフォンとFeliCaリーダー/ライターが用意されており、宿泊客は事前予約済みの会員カードか、KESAKAシステムの鍵アプリが入ったおサイフケータイをリーダー/ライターにかざす。これでチェックイン手続きが行われて、玄関ドアが開くという仕組みだ。

 エントランスにあるフロントは、ホテルとしてはこぢんまりしている。それもそのはずで、フロントにスタッフがいるのはチェックインとチェックアウトが集中する時間帯だけ。宿泊予約からチェックイン手続きまでをKESAKAシステムの電子錠IDで管理し、ほぼ自動化しているので、フロント業務が大幅に削減されているのだ。時間帯によってはフロントが無人の場合もあるが、その場合はTV電話機能を持つフレッツフォンを使い、管理センターの担当者とTV電話で話すことができる。

photo フロントは支払い時に立ち寄るだけ。将来的には予約時の決済も可能になり、その場合は立ち寄る必要すらなくなる

 「宿泊予約をしていただいたお客様は、チェックアウトの支払い時にだけフロントにお立ち寄りいただく形になっています。しかし、ここも将来的には予約時に電子決済する形を増やしていきたいと考えています。そうすれば(事前予約した)おサイフケータイを持ってくるだけで、そのまま宿泊できます」(平川大智・KESAKAシステム情報管理部長)

 チェックアウト時の支払いは、ビットワレットの電子マネー「Edy」、ドコモと三井住友カードが進めるクレジット「iD」といったFeliCa決済に対応するほか、クレジットカードと現金も利用できる。

photo フロントにはEdyとiD、クレジットカードの決済端末が並ぶ。現金も利用できるが、基本はキャッシュレスだ
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[神尾寿,ITmedia]

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