コカ・コーラで学んだ「言われたことだけやるな」外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術(1/2 ページ)

言われた仕事をこなしているだけでは成長しない。新しい提案をし、周りに自分を売り込むことで、社内で必要な人間になれるのだ。

» 2014年11月11日 05時00分 公開
[川井隆史,Business Media 誠]

集中連載「外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術」について

本連載は、川井隆史著、書籍『「外資系エリートが実践する 「すぐ成長する」仕事術』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。

一般的に、外資系企業に勤めるビジネスパーソンは「成長のスピードが速い」と言われます。それは、最短3日で将来の幹部候補生を見分けるというGEのように、社員に対する激しいプレッシャーと期待感があるからです。そのような環境の中、外資系エリートたちはつねに努力をし、日系企業に入社した同期とは比べ物にならないほどの速さで成長するのです。

外資系エリートが実践する仕事術といっても、基本的には誰もがすぐにマネできるものばかりです。中でも、特に大切な3つの心構えがあります。

 1. GEで学んだ 「すぐに動け」
 2. アーサー・アンダーセンで学んだ 「期限は死んでも守れ」
 3. 日本コカ・コーラで学んだ 「言われたことだけやるな」

この3つの心構えを守るだけでも、あなたは「すぐ成長する」人に変われます。


「言われたことだけやるな」

 コカ・コーラに入社して最初に困ったのは、「手を挙げた人間には仕事を任せるが、手を挙げないと仕事がこない」ことだ。

 当時、私を採用したのは日本における原材料調達を行う部門で、効率的な調達の仕組みを財務企画担当者としてつくり上げることが、私の役割だった。しかし、入社1カ月で上司が左遷されてしまい、財務企画部署は解散、社内失業者となってしまった。社内失業者であり続ければ、何も成果を残していない人としてクビになる可能性も大きくなる。私はあせっていた。

 そんなとき耳にしたのが、缶やペットボトルなどのパッケージの調達、製造を行う新規事業部をつくり、その部署の事業計画および予算の作成、管理をする担当者を探しているといううわさだ。

 話を聞いて今までにない面白そうな事業だと感じたので、自分からその事業部財務責任者(コントローラー)の秘書に電話をして会いに行き、その部署に入れてくれと自薦した。正直に社内失業者であることを明かすとともに、以前アーサー・アンダーセンにいたさいも、監査業務だけでなく顧客の業務フロー改善プロジェクトなどを手がけており、業務の効率化に貢献できることなどを売り込んだ。

 自分を売り込むのは初めての体験でかなり気が重かったのだが、せっぱつまっていたので勇気を振り絞った。これでようやく、入社してすぐクビという事態はさけられ、仕事がとりあえずできる状況になったわけである。自分から手を挙げなければ、仕事は手に入らないのだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ