企業の新卒一括採用時に、学校名で評価することに対して批判する声があります。しかし、学歴でチャンスを失うのは、ある意味「自然なこと」なのです。自分が目指している企業が、学歴を重視していたとしましょう。でも、自分は大学受験に失敗して「一流」の大学に入れなかった。あなたはそこで一度チャンスを逃しているのです。
「その企業が好む学歴」を得られなかった時点でチャンスを逃していますので、次に与えられるチャンスは半減しています。
高校生のときに「そんなこと知らなかった」と言うでしょう。ですがそれは、「この企業の株価が上がるなんて知らなかった。知っていたら買っていたのに」と言っているのと同じです。
すべては自己責任です。
その後、就職活動期間中に内定を得られなかったら、その後の活動はチャンスが激減します。1度目の就職活動でチャンスを逃した人も2度目のチャンスをもらえます。ただし、圧倒的に小さいチャンスです。
大学既卒者が内定をもらいにくいのは当たり前で、「1度目」と同じようにチャンスをもらえると考えるほうが間違っています。厳しい言い方になりますが、これが現実なのです。
給料を引き下げる要因に対抗するためには、この連載で紹介している給料の本質を理解し、何に対してお金が支払われているかを理解しなければいけません。
そのうえで、就業規則を事前に見せてもらい、検証することが必要です。給料に関しては、すべて就業規則に書いてあります。社会人になってから1度も読んだことがない人も多いでしょうが、「知らなかった」では自分を守ることはできません。
新しい会社に就職する場合も同様です。入社前に、ざっくりとした額面給料を提示され、それだけでOKしてしまう人がほとんどです。
しかし、その企業の人事制度や給与体系を調べて、どういう構造になっているのか、落とし穴はないか、などは自己責任として確認するべきです。
ブラック企業に「だまされる」のは、オレオレ詐欺にひっかかるのと基本的には同じです。自分を守るために、自分で勉強しなくてはいけないのです。
5.「チャンスはいつまでもある」と思っている
6.就業規則を読んだことがない
(次回は、「会社の経費で落ちるかを、いつも気にしている」について)
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