絵心なしでもできる! マインドマップを使った脳内整理法3分LifeHacking(2/2 ページ)

» 2012年01月13日 10時00分 公開
[安齋慎平,ライフハッカー[日本版] ]
ライフハッカー[日本版]
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 マインドマップ初心者である私がマインドマップの素朴な疑問をぶつけてみました。

安齋 マインドマップを描くメリットについて教えて頂きましたが、そもそも実際に描こうとしてもなかなか踏み出せない人も多いと思います。真っ白な紙を前にして「まず何から描き始めたらいいのか分からない……」と戸惑ってしまう人もいるのではないでしょうか?

やまもとさをん そういった悩みをいろいろな人から質問されることもあるのですが、「まず何から描き始めたらいいか分からない、正しい描き方が分からない……」という人は本当に多いです。しかしマインドマップは発想の助けとなるツールですので、「こう描くのが正解」という答えはありません。

やまもとさをん まず真ん中にテーマを描いたら、とにかく思い付いたことをどんどん描いていけばOK。同じ言葉が何度出てきても、言葉の順序が逆転していても問題ありません。私はよく「マインドマップは『中間成果物』だ」と言いますが、マインドマップは書類やプレゼン、行動プランなど、次の成果物に落とし込む時の補助的なツールという側面も大きいツールです。大事なのは次の成果につなげることなので、そこまで描き方自体にこだわらなくても大丈夫ですよ。

安齋 さをんさんのマインドマップにはイラストがたくさん描かれていてとても見やすいのですが、やはり絵はあった人がいいんでしょうか? 私は絵にあまり自信がなくて……。

やまもとさをん 実際に「マインドマップに興味があるんですが、でも絵が描けないんです……」と心配されている人は多いですね。確かに絵を描くほうが見やすい、記憶に残りやすい、というのはありますが、別に絵を描かなければならないというものでもありません。マインドマップの描き方を「はじめに真ん中に絵を描きましょう。次に枝を描きましょう...」という風にハウツー的な書き方をしているものも多いですが、必ずしも絵がある必要はなく、単純な記号だけで描いたり、1つも絵がなくても一向に構わないのです。「絵が描けないから……」でマインドマップを避けてしまうのは、非常にもったいないと思います。

安齋 マインドマップを見てみると、中心から枝状に広がっていく形で描いていきますよね。このような形式で描くメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

やまもとさをん 分かりやすいメリットとしては「枝の間に情報を追記できる」ということがありますね。例えば会議などのメモをしている時に個条書きで議事録を取っていると、話が前後した際に書き加えるのが大変ですよね。対してマインドマップは追記ができます。ですから、議事録などを書く際にもマインドマップは威力を発揮します。

安齋 全体俯瞰(ふかん)できるというのも良いですね。

やまもとさをん そうですね。描いていく途中や描き終わって全体を俯瞰(ふかん)した時に、グループや語句単位を線でつなぐことができ、それが新しい発想のトリガーになることもあります。全体俯瞰(ふかん)したときに初めて「ああ、ここの話はこことつながっていたのか」と気が付いたりと、全体俯瞰(ふかん)の楽しさもマインドマップの魅力の1つです。

安齋 マインドマップは気軽に描けるツールだということは分かりました。今度は、実際にマインドマップを描く際の参考になる書籍などを教えてください。

やまもとさをん 『ペンとノートで記憶に残す! アイデアがわき出る! 本当に頭が良くなるマインドマップ “書き方”超入門』が良いです。この本は、まず何から描き始めれば良いか、実際にどんなシーンでマインドマップを使えるのかというヒントがたくさん書かれていて、初心者にオススメの書籍です。これを読んで頂ければ、絵が苦手……という人でもマインドマップに親しんで頂けると思います。また、こちらのサイト(実践!マインドマップ入門)では、PDFファイルの入門テキストを無料でダウンロードできますよ。ダウンロードしておけば、移動中にタブレットなどで見れて便利だと思います。

安齋 ところでマインドマップは仕事で使うというイメージがありますが、仕事以外の用途で面白い使い方はありますか?

やまもとさをん マインドマップは発想法に限ったことではなく、さまざまな用途に使えます。例えばダイエットや目標管理とか。

安齋 『描くだけで変わる! マインドマップ・ダイエット』という本も面白そうですね。それはどのようなものなのですか?

やまもとさをん 理想的な状態を描き出すことで、それを見ながら自分を理想の体重に近づけていくというものです。マインドマップダイエットはもともと女性誌からスタートしている書籍なので、女性に向いている使い方だと思いますよ。

安齋 マインドマップは自分の目標設定や脳内整理などにも使えるんですね。

やまもとさをん そうですね。例えばマラソンをする人であれば、「〇〇マラソン出場までの道」という形でマインドマップを描けば自己管理ツールにもなります。マインドマップは「目標洗い出し」という機能も持っているのです。

安齋 それでは最後にお聞きします。マインドマップを描いてみようと思っているけれどまだ描いたことがない……という人に伝えたいことはありますか?

やまもとさをん マインドマップは難しいものだ、という認識を持っている人も多いようですが、実際は小学生にも描けるくらい、気軽に始められるやさしいツールです。ですから、まずは描いてみるということが重要だと思います。キレイに描く必要はありません。目の前の白紙をキャンバスだと思って自由に描いてみてください。描き方に正解も失敗もありません。自由に楽しみながら描いていけば、アイデア発想自体が楽しくなっていきますよ。


 今回はマインドマップとはどのようなものなのかという点に絞ってインタビューしてみました。より実践的な内容については、さをん氏の推薦図書などを参考にしてみてください。今回の記事によってマインドマップに少しでも興味を持って頂けたら幸いです。

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