とはいえ、「情報を詰め込みすぎると、学習者が覚えきれなくなる」というのも真実です。省略しすぎてはいけない、しかし詰め込みすぎてもいけない。この矛盾はどうすればよいのでしょうか?
それを解決する鍵は、「知識の構造化」です。
「構造」という言葉は、「土台となる基本構造」という形で少し前にも出てきましたね。その、
これこそ「専門知識を教える」時に決定的な鍵を握る要素なんです。
「専門的な知識」には、必ずその分野に特有の「知識の構造」があります。その構造を徹底的に分析し、整理整頓して「見える」ように表現してください(図4)。当然そのためには図解を多用します(ただし図解がすべてを解決するわけではありませんが)。
「専門知識を教える」のがうまくいかないという場合、実はこの「徹底的な構造化」をしていないことが多いのです。構造化をせずに大量の情報を与えると、学習者は「情報の海」におぼれてしまいます。それでは元も子もないので「情報量の削減」に走ると、今度は「考えなくてもよく」なるため、結局教育目標を達成できません。
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