2012シーズン最終戦「もてぎ」、3つ巴GT300クラスの覇者は?SUPER GT 2012(1/4 ページ)

» 2012年11月15日 15時29分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

 10月28日、2012 AUTOBACS SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」が栃木県のツインリンクもてぎで開催された。

 シリーズ最終戦のGT500クラスは、前戦で2年連続シリーズチャンピオンを獲得した1号車 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)の追撃を僅差で逃げ切った38号車 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)が開幕戦以来の今期2勝目を挙げた。

 3チームによるチャンピオン争いとなったGT300クラスは、911号車 エンドレス TAISAN 911(峰尾恭輔/横溝直輝)が優勝し、ポイントラインキング3位から逆転でシリーズチャンピオンを獲得した。

GT500クラスは0.138秒差で逃げ切り成功

 前戦に続き小雨が降り続く中、最終戦はセーフティーカーの先導で53周の決勝が始まった。2周のセーフティーカー先導の後、3周目からレースはスタート。ポールポジションスタートの38号車 ZENT CERUMO SC430の平手選手はトップをキープ、徐々に後続を引き離した。

SUPERGT 38号車 ZENT CERUMO SC430

 序盤でポジションを上げたのは1号車 S Road REITO MOLA GT-Rクインタレッリ選手。7位からスタートし5位でオープニングラップを終えると4周目(事実上の2周目)に4位に浮上、6周目に3位、10周目に2位にポジションアップ、7秒前を行く38号車 ZENT CERUMO SC430を追った。

SUPERGT 1号車 S Road REITO MOLA GT-R

 19号車 WedsSport ADVAN SC430のクート選手も快走を見せた。スタート直後に6位から9位へ順位を落とすが、5周目に7位、6周目に6位、7周目に5位、8周目に4位と毎周ポジションを上げ、11周目に1号車 S Road REITO MOLA GT-Rに次ぐ3位に浮上した。

SUPERGT 19号車 WedsSport ADVAN SC430

 もう1台、前戦オートポリスでほぼ最後尾からトップまで登りつめ、最終ラップ残り半周までトップを快走した32号車 EPSON HSV-010の道上選手も15台中14番手からスタートし、5周目に10位、10周目に8位、12周目に5位、16周目には4位まで浮上、14周で10台抜きの快走を見せた。

 レース折返しを過ぎた各車がピットインを行うが、タイヤ戦略はチームによって異なった。

 31周目に32号車 EPSON HSV-010がピットイン、リア2輪交換を行った。33周目に1号車 S Road REITO MOLA GT-Rがピットイン、タイヤ無交換でコースに復帰。34周目に19号車 WedsSport ADVAN SC430がピットイン、4輪タイヤ交換を行った。35周目には38号車 ZENT CERUMO SC430と39号車 DENSO KOBELCO SC430がピットイン。両チームともタイヤ無交換作戦をとった。

 上位陣のピットアウト後の順位は、トップが38号車 ZENT CERUMO SC430の立川選手、2位が1号車 S Road REITO MOLA GT-Rの柳田選手。この2台はタイヤ無交換作戦を選択した。同じくタイヤ無交換を選択した39号車 DENSO KOBELCO SC430の脇阪選手が3位にポジションアップ。2輪交換を行った32号車 EPSON HSV-010の中山選手が4位、4輪交換を行った19号車 WedsSport ADVAN SC430の荒選手は5位に後退した。

 この時点でトップと2位の差は3秒、その後方15秒離れて39号車 DENSO KOBELCO SC430が続き、4位32号車 EPSON HSV-010、5位19号車 WedsSport ADVAN SC430が第2集団を形成、トップ2台はマッチレース、3位表彰台を3台で争う展開となった。

 3位争いは32号車 EPSON HSV-010の道上選手が39号車 DENSO KOBELCO SC430の脇坂選手に迫りテール・トゥ・ノーズの争いとなり、44周目の3コーナーでが脇坂選手がわずかにコースアウトしたところをパスして3位に浮上した。

SUPERGT 32号車 EPSON HSV-010

 トップ争いは残り15周で1秒以下のバトルとなり、GT300クラスのマシンを掻き分けながら緊張感にあふれた接戦が続いたが38号車 ZENT CERUMO SC430の立川選手が最後までポジションをキープ、0.138秒差で逃げ切り今季2勝目を挙げた。2位はシリーズチャンピオンを獲得した1号車 S Road REITO MOLA GT-R、3位は32号車 EPSON HSV-010が2戦連続の表彰台を獲得した。

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