トヨタが考える超小型EVを使った新しい都市交通「Ha:mo」(1/2 ページ)

» 2012年10月01日 15時38分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]
Ha:mo (出典:トヨタ自動車、クリックで拡大)

 トヨタ自動車は、都市交通システム「Ha:mo(ハーモ)」の実証運用を豊田市で10月1日から開始した。トヨタ車体が開発した超小型電気自動車(EV)の「コムス」を使ったシェアリングサービスを提供する。

 Ha:moは、パーソナルな乗り物であるクルマと、バスや鉄道などの公共交通の最適な組み合わせによって、「人にも街にも社会にも優しい移動」の実現を目指す交通サポートシステムの総称。情報提供システム「Ha:mo NAVI(ハーモナビ)」とEVシェアリングサービス「Ha:mo RIDE(ハーモライド)」で構成する。

電力供給状況をふまえた交通全体の利用効率向上も視野

 Ha:mo NAVIは、独自の交通需給予測に基づき、CO2排出量と利便性の双方に配慮した移動ルートの選択肢を提示するもの。道路混雑状況を考慮し、複数の交通手段を組み合わせてスマートフォンで最適なルート検索を行う「マルチモーダルルート案内」や、マイカー利用車に満車・空車状況を考慮したパーク&ライド駐車場の情報提供などを行う。将来的には、Ha:mo RIDEもルート案内に組み込み、個人の移動履歴をふまえた「リコメンデーション(推奨)」機能も提供予定だ。

Ha:moHa:mo Ha:mo NAVI(出典:トヨタ自動車、クリックで拡大)

 さらに、豊田市が行う地域エネルギーマネジメントシステム(EDMS)と連携も予定する。EDMS実証実験に参加する世帯のプラグインハイブリッド車の電池残量や地域の電力供給状況を基に、交通システム全体としてのエネルギー利用効率向上に向けた実証運用とする。

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