ゆっくり食事を楽しんだあとは、歩いて5、6分のところにあるジャズ・バー「ネッドケリー・ラストスタンド」へ。ここは私のお気に入りで、香港を訪れると必ず1度は足を運ぶ。
時節柄、演奏される楽曲の半分近くがクリスマスソングだった。2回目のステージが終わり、時計をみると、すでに深夜0時を回っている。降りてきた顔見知りのバンドマスターに「またね」と言って席を立とうとすると、彼は私を引き止めた。
「1時からもうワン・ステージあるよ。香港の夜はこれからさ」
店を出たのは結局、深夜の2時。ホテルへのタクシーを拾おうと通りに出ると、ビジネスマンや若者のグループがそれぞれに車をつかまえようとしている。帰宅する雰囲気ではない。まだまだ遊び足りないといった感じだ。こっちの人たちのエネルギーはすごいな、と思う。香港は来るたびに変わっていて、エンターテインメントにあふれ、遊びには事欠かない。朝まで賑わっているナイトクラブにでも繰り出すのだろうか。羨ましいなあと呟きながら、酔った身体にビクトリア湾の冷たい風が心地よかった。
滞在3日目。昼過ぎにエグゼクティブラウンジでの仕事を終えてロビーフロアに下りると、背中から「忙しそうですね。お仕事は順調ですか?」と声がかかった。ホテルの広報担当、ステファニー・フォンさんだ。
「目標を上回るペースで進んでいます」と私は答えた。「これからまた街に繰り出すのですが、どこかお勧めは?」
彼女はいくつか“遊び”の候補を挙げてくれた。中環(セントラル)までブラブラ歩いてもいいですし、興味がおありでしたらランタオ島まで地下鉄で遠出して、観光ロープウェイ「ゴンピン360」に乗ってみるのも楽しいのでは? 彼女はそう言って笑みを浮かべ、そして「いまのクリスマスの時期の香港もいいですが、本当は旧正月の香港を体験してほしかったな」とつけ加えた。
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