この記事はフラナガン裕美子著、書籍『どの会社でも結果を出す「外資系エグゼクティブ」の働き方』(日本実業出版社)から一部抜粋、再編集したものです。
グローバル化が進むなか、「ここは日本だから……」という言葉はもはや通用しません。「どの会社でも上に行ける人」には、5つの共通点があります。
・行動法則1:「正しいワンマンスタイル」で人を動かしている
・行動法則2:世界基準の「リスクヘッジ力」と「決断力」を磨いている
・行動法則3:時間に支配されずに、自ら「コントロール」している
・行動法則4:「謙虚さ」と「プライド」を併せ持っている
・行動法則5:「柔軟性」を持ちながらも、「信念」はブレない
本連載では、数々の外資系企業で“モンスターボス”たちをサポートしてきた敏腕秘書が、数々のエピソードとともに世界中どの会社でも「結果を出す人」の共通点について紹介。日本企業のリーダーにこそ知ってほしい、世界基準のマネジメントのポイントをおさえます。
これまで私は何人ものエグゼクティブをサポートしてきましたが、そこで気付いた5つの共通点があります。これは外資系に限らず「世界中どの会社でも結果を出す人」の条件ともいえるものです。
「ワンマン」という言葉はネガティブに取られがちですが、実はポジティブなワンマンスタイルも存在します。自分の周りの状況を上下の区別なく全て分析、加味し、冷静な判断のもとに指揮官としての威力を発揮します。
そこには自分勝手な見栄もなく、部下を守るという決意と、エグゼクティブとして何があっても責任を取る自信があります。これが“正しい”ワンマンスタイルです。一方、自分の名声や富だけにとらわれて、部下や組織を顧みずにわがままを突き通すというのは、ごう慢以外の何者でもありません。
リスクは仕事のみならず、人生のどの場面においてもつきものです。もちろんリスクを取ることの重要性は世界共通のエグゼクティブの常識ですが、それだけでなくリスクヘッジする能力も同時に求められます。
そのどちらにも必要とされるのが、決断力を磨くこと。自分のクビがかかっているような場面においても、守りに入りたくなるような場面においても、できるエグゼクティブたちは「決断」を躊躇(ちゅうちょ)しません。「エグゼクティブ・ディシジョン」は無謀なものではなく、計算、そして分析し尽くされた結果の産物なのです。
これができるのは肝が座っている人だからではなく、決断力を磨くという日々のトレーニングを心掛けている人たちです。責任を持つ覚悟があれば決断力が磨ける――まず、それを心に留めておいてください。
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