好印象のコツその4は「距離のとり方」です。距離といっても、心理的な距離ではなく、物理的な距離のことです。
先日、家電ショップへ行ったとき、ものすごく近くに立つ営業マンがいました。私は心の中で、「お、おいっ、顔がちけーんだよ……」と叫んでいました。そうなるともう、何を話しているのかまったく頭に入ってこないのです。
こうした物理的な距離のことを、武道の世界では「間合い」と言ったり、心理学の世界では「パーソナルスペース」と名付けたりしています。そこに入りすぎてはいけないのです。
では、「パーソナルスペース」というのは、実際にはどれぐらいの距離なのでしょうか? お互いが対面に立ち「前ならえ」をして、両者の指先が触れない距離を目安にすると良いです。
つまり、初対面で名刺を渡すときに一時的に近づいたとしても、名刺交換をしたら適切な距離感を保とうとすることが大切です。
もし、資料を一緒に見たいとかで距離を詰めたい場合には、横向きに近づいていくと抵抗感が下がることが知られています。
好印象のコツの5番目は「表情」ですが、そのコツをひと言でいえば「感情を表情に出すようにする」となります。
例えば、驚いているときには驚いている表情を、困っているときには困った表情を、うれしいときにはうれしい表情をするということです。感情が表情によく出る人というのは、好印象に受け取られるのです。
「えーっ? それって普通のことでしょ?」
そう思った人は大丈夫です。しかし、多くの日本人にとっては「感情を表情に出す」というのは、ちゃんとトレーニングしないとうまくできません。大人になるにつれて冷静になり、表情が減っていく人も少なくないからです。
だからこそ、表情を豊かにするために鏡の前でうれしいときや残念なときの顔をつくって、自然な表情を出せるようトレーニングする必要があるのです。
とくに笑顔は大切です。よく練習しておきましょう。口角を上げれば誰でも笑った顔はつくれますが、目の奥が笑っていないと相手に好印象を与える笑顔にはなりませんので、ご注意を。
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