勤続年数が長い男性は、大企業? それとも中小企業?(1/2 ページ)

» 2014年09月18日 15時07分 公開
[Business Media 誠]

 あなたは転職したことがありますか? 首都圏在住のビジネスパーソンに聞いたところ、男性の50.2%、女性の68.1%が転職経験者であることが、オールアバウトの調査で分かった。男女ともに30代から転職経験者が増加して、40代以上女性の3割以上が4回以上転職していることが明らかに。

転職経験(男女年代別、出典:オールアバウト)

 この結果について、キャリアカウンセラーの水野順子氏は「現在30代〜40代前半の人は、『失われた10年』とも言われる就職氷河期世代で、不本意な就職をした人や正社員以外の就職をした人も多く、それが転職回数につながっているのではないか。また、バブル期に就職活動をした40代後半〜50代では、男女で大きな差が出ている。そのころは『寿退社』という言葉があったように、結婚や出産で退職し一旦家庭に入る妻と働く夫、というスタイルがあったからではないか」と分析している。

 現在所属している会社の規模をみると、従業員300人未満の中小企業に勤めている男性の63.8%が転職未経験で、従業員数300人以上の大企業に勤めている男性(31.9%)と比べると倍程度多い。ちなみに、中小企業に勤めている女性の36.3%は転職未経験なのに対し、大企業の女性は28.7%と男性ほどの違いは見られなかった。

転職経験(企業規模別、出典:オールアバウト)

 この結果について、水野氏は「中小企業では1年未満で退職する人と、10年以上長く勤める人と、在籍年数が両極端に分かれているのではないか。その理由として、そもそも専門職として就職をしている割合も高いことを含めて、大企業に比べると比較的早い段階で自分自身の専門分野が明確になることが一因だと考えられる。その専門に自分が合っていると感じた人は、在籍年数も長くなる傾向があるのでは」と推測している。

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