第3回 「iBeacon」と「スマホアプリ」の深い関係ビジネスパーソンが理解しておくべき、新時代のキーワード(1/4 ページ)

» 2014年09月05日 08時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),Business Media 誠]

 前回、前々回と「iBeaconの基礎」について、具体的な利用例を紹介して説明した。

 iBeaconは、専用の発信装置(ビーコン発信器)から定期的に出されている信号情報に過ぎない。それを使ってさまざまな“仕掛け”を実現するのが、スマホに入れる「該当アプリ」だ。

 逆に言えば、「アプリ」を利用できないデバイスでは(専用デバイスでない限り)iBeaconは意味をなさないことになる。今回は、このiBeaconとスマホアプリの切っても切れない関係にを説明しよう。

iBeaconの動作は、すべて「アプリ」次第

 iBeaconの信号を発するビーコン発信器は、手のひら大から、ポスター型の薄型のもの、レストランにある塩・コショウの小容器ほどのサイズのものから、PCに取り付けるUSBモジュール型のものまで、さまざまな形状がある。

 2014年現在よく利用されているのは、「バッテリー内蔵式」で、設置しやすく存在も隠しやすい小型モジュール型のものだ。バッテリーのサイズにもよるが、バッテリーの入れ替えなしで数カ月〜1年ほど動作する。この間、1秒間に10回ほど、あるいはもっと間隔の長いもので1分間に1〜2回など、バッテリーが切れるまで信号をずっと発信し続ける。

photo 2014年5月「ワイヤレスジャパン2014」で展示されていたビーコン発信器(Nordic Semiconductor製チップ搭載)の一例。設定にもよるが、ボタン電池1つで数カ月〜1年ほど動作するという。ワイヤレスジャパンでは、TKOモバイル/Tangerine社がイベントの公式アプリとともに同社のビーコンマネジメントシステム「Tangerine」を用いた展示会向けBeaconシステムのデモ展示を行っていた
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