財務責任者の55%は「昨年に比べて、景気がよくなる」

» 2014年08月13日 07時46分 公開
[Business Media 誠]

 グローバル企業の財務責任者(CFO)は、日本企業の今後1年間の景気をどのように見ているのだろうか。年間売上高が5億ドル以上のCFOに聞いたところ、55%が「景気がよくなる(著しく+やや)」と回答していることが、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルの調査で分かった。「アベノミクスに沸いた昨年の調査結果(67%)と比べるとやや減少しているが、引き続き半数以上のCFOは景気について明るい見通しを持っているようだ」(アメリカン・エキスプレス・インターナショナル)

今後の景気予測(出典:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル)

 欧州の多くのCFOは、昨年まで自国の景気回復に厳しい見方を示していたが、今年は景気回復・拡大に対して楽観的な結果となった。特に、英国(+43%)、スペイン(+25%)、フランス(+23%)は大幅に改善。一方、昨年景気の見通しがよかったブラジル、中国はそれぞれ20%ほど減少した。

今後の海外出張について

 今後の海外出張について聞いたところ、日本のCFOの61%が「増える」と回答。また、46%が「海外出張への投資は企業の成功に必要」と答えている。世界のCFOの57%は「今後、海外出張は増える」との見方を示していることから、「海外出張は戦略的な投資分野になるのでは」(同社)としている。

今後の海外出張の予測(出典:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル)

 日本のCFOに、海外出張費をどのように管理しているのかを聞いたところ「全社的に一元管理している」と答えたのはわずか3%。この数値はアジア諸国の平均30%に比べると、かなり低いことが明らかに。日本企業の多くは、個々の社員や部署ごとに出張が管理されているようだ。

 インターネットまたはインタビューによる調査で、グローバル企業のCFO507人が回答した。調査時期は3月。

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