いつでも簡単に世界中の情報を手に入れられる便利な時代になった今、逆に情報の波にのまれてしまっている人も多いはず。だからこそ、世の中に溢れる話題豊富で知的好奇心をくすぐるモノに目を凝らし、センスを磨けるような情報を深く探る――。
藤井薫(ふじい・かおる)
大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。
『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。
そんな思いをベースに、世界の企業動向や経営哲学をはじめ、それをとりまくカルチャーやトレンドなどを中心にして、思わず誰かに言いたくなるようなネタを提供していくコラムです。
今、コーヒーに新たなブームが訪れている。日本では低価格のコンビニコーヒーのヒットに続き、国内大手コーヒーチェーンの郊外型店舗の拡大、そして今注目されているのが米国西海岸から広がった「サードウェーブ」の流れだ。
サードウェーブとは、シングルオリジン(生産国、地域、農園、処理方法などまで明確にし、単一品種をブレンドせずに使用)にこだわったコーヒーのこと。少量生産で大手流通には乗らないが、最高品質の豆を浅煎りにして個性を引き出した「究極の一杯」を追求するムーブメントだ。そのサードウェーブ系カフェのアイコン的存在であるサンフランシスコ発「ブルー・ボトル・コーヒー」が、2014年10月に東京に初上陸する。
実はこのサードウェーブ、豆やハンドドリップにこだわった日本独自の喫茶店文化から少なからず影響を受けている。「ブルー・ボトル・コーヒー」の創業者も日本の喫茶店を参考にしたと公言するほど。そんなことから、日本のコーヒー文化がさぞかし世界から注目されていると思いきや、残念ながらその影が薄くなっている。
実はいま、コーヒー市場で世界的に注目されているのは、お隣の国、韓国のソウルなのだ。ソウル市内には、グローバルコーヒーチェーンや韓国系コーヒーチェーンの店舗が数多く密集しており、韓国人のコーヒー熱はヒートアップしている。
驚くべきことに、ソウル市はスターバックスの店舗数が世界一多い都市になっている。なんと、ニューヨーク市よりも多く、284店舗がソウルに集中しているのだ。
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