アイスクリームは多くの人に親しまれているが、どの商品が売れているのだろうか。業界が発表している売れ筋ランキングを紹介しても、あまり面白くないので、今回はレシートのデータを分析して、どんな人たちが買っているのか、どこで買っているのか、いつごろ買っているのか――この3つの切り口で分析してもらった。
ん? どうやって? と思われるかもしれないが、「ReceReco(レシレコ)」というアプリをご存じだろうか。これは、スマートフォンのカメラでレシートを「パシャッ」と撮れば、その場で家計簿をつけられるというもの。この「ReceReco」に登録されている月間200万枚以上のレシートデータを使って、アプリを運営しているブレインパッドの平野健児さんに分析してもらったのだ(※)。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。前後編でお送りする。
※家計簿アプリ「ReceReco」に登録されている登録レシート(27万5631枚)から分析している。調査期間は2013年4月1日から2014年3月31日まで。
→王者「ガリガリ君」を倒したのは? ロッテアイスの戦略が面白い(前編)
→本記事、後編
土肥: 前回は「ReceReco(レシレコ)」というアプリに登録されているレシートを使って、アイスクリームはどんな人たちが買っているのか、いつごろ買っているのか、どこで買っているのか――を分析してもらいました。
その結果、「ガリガリ君」(赤城乳業)が圧倒的に強いことが分かりました。しかし、ガリガリ君にも弱点があって、それは冬。寒くなると、全体的に濃厚なアイスが売れていて、トップに躍り出たのは「雪見だいふく」(ロッテアイス)でした。
膨大なデータから「ロッテアイスの戦略が面白い」ことが見えてきたのですが、このほか気になったことはありますか?
平野: 右の図を見ていただけますか? これはレシート枚数の移動平均を示したモノで、縦軸の「1」は年間の平均売上。よーく見ると、緑線の「ビエネッタ」(森永乳業)が突出していますよね。なぜだと思いますか?
土肥: ビエネッタは、ケーキのようなアイスクリームですよね。切り分けて食べる人が多いと思うのですが……うーん、なぜこんなに売れているんだろう?
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