全ツイートをiPhone内に記録してくれるアプリで「去年の自分」を振り返ろう半径300メートルのIT

» 2013年11月11日 07時30分 公開
[宮田健,Business Media 誠]

著者紹介:宮田健(みやた・たけし)

元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。アイティメディアのONETOPIでは「ディズニー」や「博物館/美術館」などのキュレーターをこなしつつ、自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め日々試行錯誤中。


 Twitterは気楽に投稿できるので、自分の行動メモのように使えてとても便利です。でも、「いま、何が起こっているかな?」を検索するのは得意でも、「あのとき自分は何をやってたかな?」を検索することは不得意かもしれません。

 例えば、TwitterやFacebookに「自分が読んで便利だと感じた記事をとりあえず投稿しておく」という使い方をする人もいることでしょう。こういうスタイルの人は、過去の投稿をさっと取り出せれば便利ですよね。

 筆者はそれを「Momento」というiPhoneアプリで実現しています。

SNS上に投稿した自分メモをオフラインで検索できる

Moment 映画の感想を思い出したいときにはMomentoで検索しています

 Momentoは、TwitterやFacebookといったSNSに投稿した内容を、iPhoneに記録してくれる無料アプリです(2013年8月から無料になりました)。著名な2つのSNS以外にもflickrやInstagram、Foursquareなどにも対応しています。

 活動記録をアプリにため込んでいるということは、それをいつでもオフラインで見られるということです。筆者は2009年4月からこのアプリを愛用していますが、昔のツイートなどをふり返れば、そのとき何をしていたのかをはっきりと思い出せます。こうして見ると、いまとは「SNSとの付き合い方」もかなり違っていて、自分の歴史が垣間見えたような感覚になります。

 ここ最近では、むしろ「Momento」に記録されることを前提としてTwitterを使っています。例えば、映画を見たときには必ず「〜を見たぜ」という言葉を付けてツイートしてみたり。こうしておけば映画の感想を簡単に検索でき、すぐに一覧できます。

 「Momento」の機能を簡単に紹介しましたが、特に派手な印象もなく、どこにでもあるような日記アプリとしか思われないかもしれません。でも、筆者にとっては十分な機能を持つ、自分の歴史帳になっています。フィーチャーフォンに戻ろうかなと思い始めている筆者をiPhoneにとどめているのは「でもMomentoが使えなくなるからなあ」という気持ちだったりします。

手元に置きたい「公開しているけどプライベートにしたい情報群」

 もちろん、同じようなことは「twilog」をはじめとするクラウドサービスでもできるでしょう。でも、筆者は「Momento」の優位性は「オフラインでも見られること」にあると感じています。ネットの接続環境が悪くても検索できますし、そもそもクラウドサービスは突然終了する可能性もあります。

 TwitterやFacebookのひとつひとつの投稿にはあまり意味はありません。でも、ログを使って横串で検索してみると、自分が思っていた以上に丸裸な私生活を自らの手を公開していることに気付くでしょう。出したつもりがなくてもオープンになってしまう個人情報についてもっと知りたい人は、「『きょう誕生日の人RT』『#ペットの名前』に反応してはいけない理由(参照記事)」を参考にしてください。

 人生を記録するという「ライフログ」というジャンルがあります。話題の「ARGUS(参照記事)」をはじめ、自分の行動を簡単に記録できるアプリも登場しています。TwitterやFacebookへの依存度が高い人には、ネット上の行動を記録し続ける「Momento」を使ってみてください。数年後、振り返ってみると自分も気付かなかった変化に驚けるかもしれませんよ。

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