転職が大変になっている――転職したい人が対処すべき2つのポイントサカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(1/3 ページ)

» 2013年09月30日 07時59分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントにつらいです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


 「人が採れなくて困っています」

 仕事柄、しばしばこの台詞を耳にします。しかしよくよく話を聞いてみると「ああ、それは採るのが難しいだろうな」というケースが少なくありません。

 逆に言えば、「これから転職をしようと考えている人たちは結構大変だろうな」と、立場を忘れて、つい同情してしまいます。今週と来週の2回にわたって、企業がなぜ採用に苦戦するのか、そして反対側から見ると、どうして転職することが難しくなってしまったのかについて、少し書いてみたいと思います。

(写真はイメージです)

人事が「人が採れない」とぼやき続ける日常の裏側

 以前、あるベテラン社会人と話していたときに「サカタさん、最近の就活生は大変だと聞きました。面接が6回も7回もあるそうですね。今の私に同じことをやれと言われても、耐えられない気がします」と言われたことがあります。しかし、転職だって同じこと。以前とは比較にならないほど、面接の回数は増えています。しかもステップが細かくなっている。

 書類選考からして、以前とはまったく違います。もはや市販の履歴書を埋めるだけではどうにもならない程度は常識。古い転職指南書を読んでいると「あったほうが理想的」と書かれている職務経歴書も、ケースバイケースですが、ないと論外ということも少なくない。

 そして、この書類選考のハードルがとても高いのです。「履歴書が100通届いたとして、会ってみたいと思う人は5人くらいです」と、どの企業の採用担当者に話を聞いても、判で押したように同じ台詞を口にします。転職活動しているほとんどの人は残念なことに、このステップさえ乗り越えられていません。転職活動をしている=履歴書を企業に送っているだけ、という人も少なくありません。

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