孤独は、目標達成の最大の敵絶対に達成する技術(1/2 ページ)

» 2013年08月01日 08時00分 公開
[永谷研一,Business Media 誠]

集中連載「絶対に達成する技術」について

本連載は、永谷研一著、書籍『絶対に達成する技術』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

あなたは「いつも目標を達成する人」は、どんな人だと思いますか? 根性がある人、負けず嫌いな人……、いろんな人を思い浮かべるかもしれませんが、目標を達成できる人とは特別な能力を持った人ではありません。

目標達成とは、根性論や気合いとは無縁の、単なる「技術」なのです。やる気があるかどうかも、関係ありません。やり方を知っているか、知らないか。それだけです。つまり、「すごい人」や「才能に恵まれた人」だけが使えるものでははなく、誰でもマスターできるということです。そして、一度その方法を身につけると、そこから少しずつあなたの可能性が広がっていくのです。

本書では、目標を達成したい、少しでも自分を成長させたいと願う多くの前向きな人たちに向けて「5つの技術」をやさしく解説しています。さまざまな企業で「目標達成」の研修を行い、それぞれの人の「目標設定」と数カ月後の「実際に達成できたのか」のデータをのべ1万人以上にわたって分析したプロフェッショナル・永谷研一が、“絶対に目標達成できる技術”を教えます。


著者プロフィール:

永谷研一(ながや・けんいち)

発明家、株式会社ネットマン 代表取締役。

1966年静岡県沼津市生まれ。東芝テック、日本ユニシスを経て、99年4月、学校や企業の教育にITを活用した「学び合う場つくり」を提供する、株式会社ネットマンを設立。

心理学や行動科学などの豊富な知見をベースに、教育用ITシステムの企画や開発、運営を行う。また、日立、三菱東京UFJ銀行、旭化成グループ、楽天、キヤノンMJといった企業での「目標達成」「習慣化」などの研修を行うほか、明治大学、東海大学などでキャリア開発研修の講師を務める。

人材育成系のITシステムで日本初の特許のライセンス保持者。2005年特許出願。2007年日本で取得完了。2012年米国にて取得を成功。

2001年よりケータイを活用した授業システムを提供しているパイオニアであり、現在佐賀県武雄市教育委員会のiPad利活用教育のアドバイザーなどでも活躍中。

NPO人材育成マネジメント研究会理事長も務める。日本の元気を取り戻すべく教育イノベーションを提唱し、全国に未来を創る教育イノベーターを生み出すことに注力している。


周りとの関係性を強め、いい影響を与え合う人になる

 孤独は目標達成の最大の敵です。あなたの挑戦を誰も知らないのでは、そっとやめても誰にも分からないでしょう。

 人は、周りとの関わりによって気づき、成長するものです。その意味でも「ズバリと言うこと」は、大人の思いやりと言えます。あるいは、好き嫌いで判断していた人を「価値観や視点が違う人」だと捉えると、最も自分を成長させてくれる人となります。

 フィードバックの技術は「共感+質問」です。共感は相手との緊張関係をなくし、質問を受け入れる準備をしてもらうこと。質問は相手に再度「内省」を呼び起こし、行動に対する「気付き」を与える問いかけを行うものです。

 チームの価値は、チームメイトの目標達成のためにフィードバックすることですが、同時に自分自身の内省も喚起されるのです。

 今回から「人から吸収する力」を5回に分けて紹介します。「周りの人との関係性をワンランク上げて行動に影響を及ぼし合う人」になり、「人から吸収する力」を身につけましょう。

誰かに見られているだけで元気百倍

 目標達成に向けて進むことは、まるで1人で登山をしているようです。途中で道に迷うこともあるでしょうし、道がなくなるかもしれません。それでも知恵と勇気を振り絞って、一歩一歩進んでいくのです。そんなとき「がんばれ! もうちょっとだ」と声をかけてくれる人がいたら、元気が出てくるはずです。

 「水は低きに流れ、人は易きに流れる」という言葉があります。目標達成においても同じです。面倒なことを避けようとするから、行動が続かなくなるのです。

 ダイエットが途中で頓挫(とんざ)する理由は、面倒なことは続かないからです。だからこそ「誰かに見られている」という環境を作ることがとても大切なのです。あなたが目標にチャレンジしていることを周りが知っていれば、応援やアドバイスをもらうことができます。そして何より「ひとりじゃない」と感じることができるだけで元気百倍、行動を続けることができるのです。

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