6月の消費について聞いた調査結果でも、こうした傾向は続いています。男性の50代、60代からは数は少ないものの、デフレに対する危機感、値上がりを容認する意見として「消費をしないと景気はよくならない。アベノミクスで今後どうなるかは分からないが、必要なモノは消費していこうと思う」(岐阜県55歳男性)や「安く買うということは安く作ることにつながり、結局はデフレ打開策にはならないと思うから」(愛知県61歳男性)といったコメントが上がってはいます。
が、その一方、その他の年代はまだまだ今後の動きには慎重な態度。特に昨年6月の消費意欲指数と比較してみると一目瞭然です(2012年6月51.4点、2013年6月48.3点)。昨年のほうが生の声でもボーナスへの期待がたくさん出ていましたし、点数もかなり高かったのです(消費ショートレポート2012年6月8日号参照)。
昨年は今年のような株価の上昇もなく、長く続く経済停滞状態の真っただ中でしたから、せめてものボーナスへの期待が相対的に膨らんでいた、ということが理由かもしれません。それにしても今年のボーナスへの期待がここまで低調とは……。我々もびっくりでした。
特に今月、引き締め意識が強いのは、男性の40代、女性の50代、そして30代男女。それは、消費意欲指数が不活発なのと、同時にデフレ生活指数がこれまでよりも上昇していることからもうかがえます。
30代男女は実は消費意欲指数も上がっているのですが、「インフレへの備えとして、今から引き締めておかなくては」という声も多く、安いモノを値上げに備えて買っておくという防衛的な消費性向が働いているようです。
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