インターネットやスマートフォンなどから情報が得られるようになったいま、生活のなかでの「テレビ」の優先順位は昔に比べると下がってしまった。筆者も6年前、引っ越しを機にテレビを捨ててしまったが、ほとんど生活に変化がなかったのは意外だった。
しかし、テレビにも良いコンテンツがある。残しておきたいドキュメンタリー番組や、自分の趣味にぴったりあったニュース。特にニュースは、一度流れたら再放送されることが少なく、資料として残したいものがけっこうあることに気が付いた。
そこで手に入れたのが、ソニー・コンピュータエンタテインメントがPlayStation 3(PS3)の周辺機器としてリリースした地デジレコーダーキット「torne(トルネ)」だった。これはPS3に接続するUSB地デジチューナーで、PS3本体に内蔵されているHDDにテレビ番組を録画できるもの――機能の説明をすると、よくある製品とおなじものになってしまうが、以前使っていたHDDレコーダーに比べると、明らかに「一段上」なのだ。
その「一段上」を提供したのは、ユーザーインタフェースだろう。PS3のコントローラーでテレビ番組を録画し、視聴するということが自然に思えるユーザーインタフェースは各所で絶賛された。
それもそのはず、「ボタンを押したらすぐに反応がある」という当たり前の機能を、ほかの製品ではほとんど見たことがないからだ。これらの機能を(PS3を持っている、という前提だが)、たった9980円で実現したのがトルネだった。
そして「nasne(ナスネ)」の登場。PS3の周辺機器だったトルネを「ネットワークレコーダー&メディアストレージ」として再定義したものだ。ナスネ単独で地デジ/BS/110度CS番組が録画でき、録画した番組はPS3、PlayStation Vita(PS Vita)、VAIO、Xperia Tabletなどのソニー製品だけでなく、DLNAやDTCP-IPに対応した製品でも再生できる。
PS VitaやXperia Tabletとの組み合わせであれば、番組の持ち出しも可能になる。通勤などのスキマ時間をテレビ視聴に当てられるのは、現代人にとってありがたい機能だろう。
筆者は、トルネもナスネも発売とほぼ同時に手に入れた。いまではスマートフォン経由で外からでも録画予約をして、気になる番組は毎週録画。資料として残したい番組は高画質で保存するということが、ネットを通じて手軽にできるようになった。これだけでも手に入れた価値があったと思う。
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