本連載は、日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさん執筆の書籍『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』『30秒英語プレゼン術 エレベーター・スピーチでビジネス英語のレベルが一気に上がる!』『打ち合わせから出張まで ネイティブに伝わるビジネス英語 ワンランクアップ編』(アスコム刊)から一部抜粋しています。
――あなたは残念な英語になっていませんか? ビジネス英語では、日常英会話よりもさらに、伝えたいことが正確に、はっきりと伝わることが大切です。
でないと、思わぬ誤解から、仕事が失敗に終わったり大きな損失を出してしまったり、相手を怒らせてしまう可能性があるのです!
しかし、実際のビジネスシーンでは「使ってはいけない表現」を使ったり、「誤解されやすい表現」を使ったり………。残念なビジネス英語が飛び交っています。そして、そのことに気付いていないのは話している本人だけだったりします。
書籍では、使ってはいけない表現と、ネイティブに「ちゃんと伝わる」表現を紹介しています。
日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさんによる連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」。第21回はパーティーやランチなどの食事の席での会話、外国人の人々を日本国内の観光名所などへご案内する際によく使われるフレーズを紹介します。主に喜びの感情表現が中心です。
→連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」バックナンバーはこちら
まずは、意味は似ていますがネイティブには伝わりにくい表現から。
感謝と感動の気持ちを込めて、I enjoy it. と言うと、暗につまらないと言っていることになってしまい、相手をイラッとさせてしまいます。ですが、この文章にreallyという単語を1つ加えるだけで、がらりと意味が変わり、まさに「とっても楽しんでいます!」という気持ちを表現できます。reallyをどうかお忘れなく!
日本語で訳すと2つとも同じですが、Are you ……? だと、あいさつより「この時間を楽しんでいますか? 楽しんでいないですか? どちら?」という質問に聞こえてしまいます。Having a good time? は同じ疑問文でありながら「いやあ、どうも」といったニュアンスで普通のあいさつになります。
ここからは、いくつか例文を紹介します。
外国にはドレスコードの習慣があります。この他にもThe dress is business.「ビジネス用で」、 The dress is business formal.「ビジネスフォーマルで」、The dress is business casual. 「ビジネスカジュアルで」がよく使われます。
stand-up には「立派な」の意味もあるので注意。立食パーティーやバイキングなどはbuffet-styleと言います。
I would like to thank you for inviting me to this wonderful party.だとフォーマルなあいさつになります。
I’d like to congratulate you. と言い切りたいところですが、何に対してお祝いの言葉を述べているのかを言ったほうがずっと英語らしくなります。インフォーマルなパーティーではCongratulations on ……でもOK。
really nice/wonderful/great party などの強調を加えないと、褒め言葉に聞こえないこともあるので注意です。
Please invite me again. はしょっちゅうやるイベント(例えば毎週1回)以外で使うと不自然に聞こえます。「また一緒にやりましょう」なら、どんなイベントにも対応できます。
Why don’t we have lunch together sometime? だと、デートの誘いに聞こえる可能性がありますから、How about……?? を使うほうがベター。例文のようにtalking over lunchであれば、デートの含みが少なくなります。
Is there anything you can’t eat? には、戒律などで許されていないという含みがあります。例文は丁寧で相手に対する気遣いが感じられる言い方です。
次回からは「エレベータスピーチ編」。ネイティブに言いたいことが伝わり、かつエレベータに乗っている短時間で相手の心をつかめる英語表現を紹介します。お楽しみに!
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