マイホームがほしいと思った理由――年代によって違い

» 2012年10月05日 13時45分 公開
[Business Media 誠]

 「若者の間でクルマ離れが進んでいる」と言われるが、クルマ以上に人生の大きな買い物である「家」についても“マイホーム離れ”が起きているのだろうか。

 あなたは新入社員のころ、将来マイホームがほしいと思いましたか? 20歳以上の男女に聞いたところ「絶対にほしい」と答えたのは60代が最も多く27.5%。次いで40代(22.4%)、30代(21.3%)、50代(19.9%)と続き、20代(17.6%)が最も少ないことが、オウチーノ総研の調査で分かった。

20代の60.2%が「マイホームがほしい」と回答(出典:オウチーノ総研)

 ただ「絶対にほしい」「どちらかと言うとほしい」を合わせると、1位の60代(61.5%)に次いで多かったのが、20代で60.2%。「『団塊の世代』を中核とする現在の60代の多くが社会に出始めたのは、1960〜1970年代。当時は高度経済成長期のまっただ中であり、空前のマンションブームの時期に重なる。『マイホームの購入意欲』が高かったのも当然といえば当然。一方、イマドキの若者は『絶対に』という強い意志は見られないものの、本音では『マイホーム購入』を肯定的にとらえている人が多い」(オウチーノ総研)

マイホームがほしい理由

 「マイホームがほしい」と答えた人に、その理由を聞いたところ、20代のトップは「オリジナルな家に住みたい」。具体的には「自分が設計に携わり、自分の住みやすいようにセレクトしたい」「賃貸マンションや賃貸アパートは、リフォームが許可されているところが少なく、いろいろビフォーアフターしたい」といった意見が目立った。

 一方の40〜60代では「自分の家(城)を持ちたい」がトップ。20代では「自分の家を持ちたい」という理由は5位にとどまっており、昔と比べて「家を持つ」ことよりも「どういった家に住むか」が重視されているようだ。

マイホームがほしいと思った理由(出典:オウチーノ総研)

 この結果について、オウチーノ総研は「今の時代は企業に就職できても、定年まで勤められる保証も、給与が上がり続ける保証もない。マイホームを購入しても、ローンが支払えなくなることも起こり得る。若者が自己防衛本能的に『自分の家を持つ』ことに執着しなくなるのもうなずける」としている。

 インターネットによる調査で、20歳以上の男女974人が回答した。調査期間は5月21日から27日まで。

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