大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。豪州ボンド大学大学院MBA(経営学修士)エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定)、日本コーチ協会正会員。
最近、会議ファシリテーションという言葉がはやっている。しかし、ビジネスパーソンのみなさんは、普段なにげなく開催、参加している会議の意味を考えたことがあるだろうか?
「こんな無駄な会議……」「どうせ、また上役の一人舞台」「意味ねぇ会議」などと考え、グチをこぼすところで終わっていないだろうか? 会社によっては、6時間会議、8時間会議といった超長時間会議が強いられているケースもあるだろう。
このように会社や主催者によって、会議の目的や形態はさまざまで、その良し悪しも一概に語ることは難しい。しかし事実として、企業で行われている会議の種類としては、大きく以下の6つの会議に分類されるのではないだろうか。
そして、その会議の種類があることを、社内全員が理解をして、今日の会議はどれに相当するのかを、全員で確認できる文化を構築することが、会議ファシリテーションの一歩ではないだろうか。
リーダーが意思決定を行う上で多くの意見を聴取し、最終的な意思決定を行うための会議。極力リーダーは最後まで自分の意見は述べず、意見を引き出すことに注力する。
経営者や役職者が、指示命令をする会議。基本的に下の意見は聞かない。聞いても部下が意見を言える雰囲気ではない。
これである程度満足する上役もいれば、「なんでウチの連中は、何も意見がないんだ」と、自分で言えない空気を創っておきながら、自分が空気を読めていない上役がいる場合に発生するケースもある。
良いアイデアを創出する会議。日本人は苦手。企画会議などに多い。ブレストのルールを知る必要がある。この会議のパターンが日本で多くなることを個人的には望みたい。
会議とは名ばかりで、実は上司が部下を教育する場。上司がさまざまな質問を浴びせ、本人に深く考えさせる。時には緊張感を持たせ、切迫感をあおることもある。
仕事の進ちょくや結果など、重要事項について、対面で情報を共有する。単なる情報共有のケースもあるが、場合によっては、主従関係で、主が従に対して進ちょく度合いなどを詰め寄るケースもある。
問題が発生した場合など、多くの脳を使って問題を解決する。時に緊急収集される場合がある。論理思考力が必要だ。品質問題などが代表例である。
前述したように、各会社の各会議が適切かどうかは、ここでは判定できないが、少なくとも世の中に上記のような会議が存在し、今この瞬間も、日本全国で行われているということを知っているだけでも、会議の主催、会議への参加の意義も少しは見えてくるのではないだろうか。(葛西伸一)
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