R25、若手ビジネスマンの視点で選ぶ「第1回 Androidアプリ大賞」を発表デーブ・スペクター氏も登場

» 2011年07月21日 19時59分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 メディア・シェイカーズは7月20日、同社が発行するフリーマガジン「R25」が若手ビジネスマンの視点で選ぶAndroidアプリコンテスト「第1回 Androidアプリ大賞」の表彰式を行った。

 選出されたのは、「ビジネス部門」「ライフスタイル部門」「エンターテイメント部門」からそれぞれ部門ごとの大賞3アプリと、特別賞の2アプリの合計5アプリ。審査員は、Web R25の藤井大輔編集長、日本Androidの会の丸山不二夫会長、NTTドコモスマートコミュニケーションサービス部の斎藤剛氏、トリワークスの佐藤進氏が務めた。このほか日本テレビの深夜番組「iCon」も審査に加わった。

受賞者と審査員一同

ビジネス部門大賞:「aNdClip クリップボード拡張」

「aNdClip クリップボード拡張」

 ビジネス部門の大賞を獲得したのは、「aNdClip クリップボード拡張」(298円、無料版あり)。テキストのコピー&ペーストや定型文のメモ付け、クリップボードのフォルダ対応ができるアプリだ。

 選出理由は「フィーチャーフォンでできることがスマートフォンでできないのは大きなストレス。それを可能にした」というところ。「ビジネス利用という場合、これまでPCでしていたことをスマートフォンで代用するニーズは多いはず。文字入力の効率が落ちるのは非常に困る。入力効率を上げることはビジネスにおいて重要」(トリワークス 佐藤氏)

 開発者のamazing-create氏は「持っていない端末やアプリでエラーが起きたときが大変だった。ユーザーの方にメールで教えてもらって対応した」とコメントしていた。


ビジネス部門ノミネート作品

アプリ名 機能
メールから自動でアドレス帳を作成【LISTER 名刺管理】 メールの署名から連絡先リストを自動的に生成する。
画面メモ 標準ブラウザに画面メモ機能を追加するアプリ。
歩きながらメール メールを打ちながら電信柱にぶつからないため入力場所の背景をカメラで表示。
手帳の付録 紙の手帳の後ろのほうに付いてくる付録部分を集めたもの。
電源検索Lite by モバイラーズオアシス 電源コンセントを使わせてくれるお店を地図上に表示

ライフスタイル大賞:「渋滞ナビ」

「渋滞ナビ」

 ライフスタイル部門の大賞を受賞したのは、日本道路交通情報センターの情報を随時取得して表示するアプリ「渋滞ナビ」(105円、無料版あり)。

 作者のフリックテック株式会社では「アイデアとしてはずば抜けたものではないので、受賞できて感激。自分が車で出かけることが多く、交通公団のWebサイトなどを見に行くのだが、情報はそこにあるのにスマートフォンではうまく見られない。『スマートフォンならではの見方があるはずだ』と思って作った」とコメント。

 また、日本Androidの会の丸山会長は「Androidはカーナビ機能がよくできているので、ナビ周りのアプリには可能性があるというのが1つ。また、Webにある情報が必ずしもスマートフォンで見やすいとは限らない。それを見やすくまとまった形に仕上げたのが良かった」と選出理由を話した。


ライフスタイル部門ノミネート作品

アプリ名 機能
VOICE IT! 音声検索でWeb上の情報や端末機能にアクセスできる。
g 電話帳 グループ管理を重視した電話帳
健康増進アシストサービス 食事の写真から料理を認識し、カロリーを推定。歩行記録などの機能が充実。
減量計画 日々の体重・体脂肪率を記録するアプリ
すべてのカギ パスワードを管理するツール。

エンターテイメント部門大賞:

「妄想電話」

 エンターテイメント部門の大賞を受賞したのは、アプリを起動すると架空の異性から電話がかかってくる「妄想電話」(無料)。アプリを紹介する動画の中で「女性と話す訓練にもなります」というナレーションが流れ、会場には苦笑が広がっていた。

 「んー、特に用事があるわけじゃないんだけどね……」などと、女の子が本当におしゃべりしているように話しかけてくるところがリアル。開発元のmosoprojectでは「うちのメンバーである『根岸くん』が大学在学中に思いついて開発したアプリで、iPhone版で声を録音して投稿する機能が付くまでは、本当に身の回りの女の子たちの声を録音していました」とリアルさの秘密を話していた。

 妄想電話は1カ月で100万ダウンロードされたという点も評価された。「実は男性版もあってタレントのいとうあさこさんがハマっているらしい」(Web R25の藤井編集長)、「(自分は)『寂しい独り身』というアプリの対象者ではないはずなのにハマってしまった。癒される」(NTTドコモ斎藤氏)など、審査員各氏からも熱い推奨コメントが挙がっていた。


エンターテイメント部門ノミネート作品

アプリ名 機能
滑舌チェッカー 滑舌を日本語と英語でチェックして得点表示。
文字顔カメラ 撮った写真から顔部分を抜き出し、文字で表示するカメラ。
めしカメラ 料理の写真をすぐ食べたくなるような写真に変身させる。
ゆけむり温泉郷 温泉旅館を経営するゲーム。
ボトルメッセージ ボトルメーラー。メッセージを書いて送信すれば、世界の誰かが受信。
nswPlayer ビデオ、音楽、写真を簡単に扱えるスタンダードなメディアプレイヤー

特別賞は「ToriSat AR - 国際宇宙ステーションを見よう」「いっしょにトレーニング for Android」

 このほか、日本テレビ「iCon」特別賞とR25特別賞も発表された。ここからは衛星電話を含め常時5台以上携帯電話を持ち歩いている携帯マニアだという、デーブ・スペクター氏も参加した。

 日本テレビ「iCon」特別賞は、「ToriSat AR - 国際宇宙ステーションを見よう」(株式会社鳥人間、350円)。受賞の決め手は「情熱」(iConの安藤プロデューサー)。タイトル通りARを利用したアプリで、国際宇宙ステーションやスペースシャトル、ハッブル宇宙望遠鏡などがどのように見えるかを、現実の映像に重ねてシミュレーションしてくれる。人工衛星だけでなく、恒星や銀河、ブラックホール、惑星探知機、地球の向こう側の年なども合わせて表示される。

 R25特別賞は「いっしょにトレーニング for Android」(プリマステア、525円)。二次元の女の子「ひなこ」と一緒に腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどの筋トレをして体を引き締めようというアプリだ。もともとDVDで発売されていたものを、スマートフォンの加速度センサーやタッチセンサーに対応させてアプリ化したが、iPhone用を出そうとしたところリジェクトされたという。「Androidでは有料アプリがなかなかダウンロードされないと言われる中での人気アプリであるというところも評価」(藤井氏)、「昔の『トゥナイト2』みたいな放送コードギリギリな感じがいい。『ビリーズブートキャンプ』みたいだけど、売り上げは“ビリー”じゃなくて良かったね」(デーブ・スペクター氏)

「ToriSat AR - 国際宇宙ステーションを見よう」と「いっしょにトレーニング for Android」

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