そこには何があった? 家の床下に潜入してみた(前編)あなたはどうする? 住まいの選び方(1/3 ページ)

» 2011年05月03日 08時00分 公開
[権田和士(日本エル・シー・エー),Business Media 誠]

権田和士(ごんだ・かずひと)のプロフィール

早稲田大学卒業後、日本エル・シー・エーに入社。現在は同社で執行役員。住宅業界向けコンサルティングで、日本最大規模の実績を誇る住宅不動産事業部の事業部長を務め、これまで50社以上の支援を行う。1年間のうち、300日以上講演や研修を行い、その研修生は年間でのべ4000人以上に及ぶ。住宅・不動産業界の未来を見据えた業界動向のほか、全国各地の工務店やデベロッパー、ハウスメーカーの個別事情に精通している。

また住宅業界の専門誌などで、数多くのコラム連載を行っている。経営コラム「住宅業界を斬る!」を連載中。


 自宅の床下がどのようになっているか興味がないだろうか? 

 住宅を購入後、床下のメンテナンスに気を遣う人は多くない。ましてや住宅購入時に床下の将来的なメンテナンスまで気にする人はほとんどいないだろう。

 しかし、床下は住宅の支えとなる基礎コンクリートや土台の木材があり、まさに住宅の要となる部分である。にもかかわらず、床下のメンテナンスに気を遣う人は圧倒的に少ない。

 床下に関してよく言われることは、換気が悪いため湿気が多くなりやすく、腐朽菌(ふきゅうきん)という菌がまん延し木材が腐ったり、シロアリがはびこったりすることだ。住宅を建てる時に床下の換気の設計がされていれば問題はないが、10年以上前に建てられた家で床下の換気が設計されているケースは少ない。もし住宅を購入してから10年以上、何も手入れをしていなければ、土台がシロアリに食べられていてスカスカになっているケースも考えられる。

 とはいえ、床下なんて一度も見たことがない人も多い。築年数が長くなればなるほど、腰が引けてしまい、その薄気味悪さに遠ざかってしまう。その薄暗く狭い空間は、さまざまなことを連想させる、ある意味、家の中で最も怖いエリアではないだろうか。

 そこで床下に潜って、床下の生の問題点を臨場感たっぷりにお伝えしたい。私が潜った時の写真をお見せしながら説明していくが、他人の家のことと思わずに、ご自身の自宅のことと想像を膨らませて読んでいただければ幸いだ。

 では、いざ床下へ。

いざ床下へ
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