東日本大震災から1カ月が経った。震災当日には震源地から比較的離れた都心でも、電車が運休するなど交通機関に大きな影響が出た。職場から歩いて帰った人はどのくらいの時間がかかったのだろうか。
ウェザーニューズの調査によると、関東の電車通勤者で3月11日に徒歩で帰宅した人に「普段と3月11日の帰宅困難時にかかった時間」を尋ねたところ、普段の平均通勤時間は70分だったのに対し、3月11日の平均時間は8時間30分と、7倍以上かかっていたことが分かった。
普段の平均通勤時間別に見ると、30分未満の人は3月11日は3時間58分、30分〜1時間の人は7時間8分、1時間〜1時間30分の人は11時間6分、1時間30分〜2時間の人は13時間27分、2時間以上の人は16時間38分かかっていた。
また、クルマ通勤者でも普段の平均通勤時間は50分だったが、3月11日は4時間10分と、渋滞のために5倍の時間がかかっていたようだ。
徒歩での帰宅にはこれほどの困難があったのに、なぜ帰ろうとしたのだろうか。
帰ろうとした一番の理由は、「帰ることができる距離だった」(35%)。「家族に会いたかった」(21%)、「ただ家に帰りたかった」(19%)、「交通機関が復活した」(18%)も上位だった。
一方、会社にとどまった人の一番の理由では、「交通手段がなかった」(61%)が断トツ。実際、電車通勤時間が1時間半以上かかる人の過半数は、駅や会社、飲食店などに6時間以上とどまっていたようだ。
ちなみに「次に帰宅困難な状況が起きたら、どのような行動をしますか」と尋ねると、「とどまり、交通機関復旧後に帰宅」が40%、「何としてでも帰宅する」が36%と二分された。しかし、「もし、当日に雨や雪が降っていたら」という条件が加わると、「とどまり、交通機関復旧後に帰宅」が57%に増加した。
インターネットによる調査で、対象はウェザーニューズの携帯サイト利用者2万8188人(男性49%、女性51%)。調査期間は4月1日から4日。
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